29: ◆JfOiQcbfj2[saga]
2016/09/28(水) 18:44:26.84 ID:UB/pX29A0
「仁奈、いつの間に眠ってましたか?」
「美穂ちゃんとお話をしているときに、いつの間にか眠っちゃったみたいですね」
「そうでごぜーますか。もっとお話ししたかったなー」
「また次にたくさんお話ししましょうね」
頭を撫でてあげると仁奈は気持ちよさそうな声をあげる。
「まゆおねーさんの手はあったかくてやわらけーです」
だいぶ仁奈の声が眠たげな声からはっきりしたものに変わっていることにまゆは気が付いた。
どうやら少しだけ目が覚めてしまったようである。
「仁奈、いつもはひとりで寝ることが多いですから、今日はまゆおねーさんがいてくれてうれしーです!」
「…………」
さっき膝枕から起きた時、仁奈から発せられた言葉がまゆの中で思い起こされていた。
(声からはあまり感じませんが、寂しくない。なんてことはありませんよね……)
「仁奈ちゃんはひとりで寝ることが多いんですか?」
「ママがいねーときはひとりでごぜーます」
少しだけ仁奈の声のトーンが下がる。
「仁奈ちゃんのお母さんてどんな方、なんですか?」
まゆの声に少しだけ緊張感が含まれていた。正直、聞きづらい話ではあるが聞かないわけにもいかなかったのだ。
てっきりトーンが下がったままかと思ったが、仁奈の声は一転、明るいものになる。
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