過去ログ - 茜のタイムカプセル
1- 20
3:名無しNIPPER
2016/10/03(月) 00:23:22.53 ID:7eCLb7540
「――それじゃ茜ちん、次のお便りにいこっか」
「そうですね! それじゃあこれで、HNは……人見知り太郎さんから!」

いつになくマイクの位置を気にする茜ちゃんを察して、未央ちゃんがさりげなくマイクの角度を調節してくれました。
でも茜ちゃんの声はいつも大きくてよく通ってるから、逆に声が大きく入りすぎちゃうかも? あ、そこはスタッフさんが調整してくれるから大丈夫ですね。
今はラジオの収録中。私たち、ポジティブパッションがMCの週間ラジオです。

「えーっと、パーソナリティの日野さん、本田さん、高森さん、こんにちは!」
「こんにちは!!」「こんにちわっほー」「こんにちはー」

リスナーが送ってきてくれたお便りを、茜ちゃんが目を皿のようにしながら読み上げています。
茜ちゃん曰く「歌ったり人と話したりするのは割と自信がありますが、文字を読むのはとにかく苦手です!!」とのことで、
なるほど確かにお便りを読み上げるスピードは普段の茜ちゃんからは想像できないくらいゆっくり。
それでも、「あーちゃんがお便り読んでる時とスピードがほとんど同じだよねー」というのは未央ちゃんの談。
私はもうちょっと速く読んだ方がいいのかな。

「毎週、このラジオを楽しみに、しながら仕事に励んでいます。特に、日野さんの元気な声に、私はいつも元気をもらっています――」

茜ちゃんが持っているお便りの原稿は、ラジオが終わるといつもくしゃくしゃになっています。
それはお便りを読み上げている最中に手が力んでいるから、というのもあるけれど、
それ以上に、ラジオが始まる前にずっと茜ちゃんが読み込みをしているから、というのが一番の要因だったりします。
茜ちゃん、凄いんですよ? 毎週番組が始まるずっと前にラジオ局に入って、リスナーの皆さんが茜ちゃん宛に送ってきてくれたお便りを全部読んでるんです。
その中からスタッフさんにお願いされたお便りをとにかく読み込んで練習して、難しい漢字とかを調べて原稿に書き込んで。
そんな茜ちゃんは凄い! っていう話を未央ちゃんと二人でラジオでした時の茜ちゃん、顔が真っ赤になってとっても可愛かったなぁ。
その放送があった翌週から、茜ちゃん宛のお便りが増えちゃって。
たまに局で読み切れなかった分のお便りがあった週は、スタッフさんにお願いして持ち帰ってるみたいです。

「――私も社会人になって数年になる程度ですが、たまに学生の頃を思い出して、感、慨にふけったりします。
皆さんも、幼少時代の頃を思い出して、何か思うことってあるでしょうか? ……とのことです!」

お便りを読み終えて少し表情が緩む茜ちゃん。

「幼少時代かぁ。とは言っても、私たちもまだまだチビッ子ですからなぁ」
「でも未央ちゃんは、私より10cm以上も背が高いですよ!」
「茜ちゃん、未央ちゃんが言いたかったのは多分そういうことじゃないと思うな……」

そうなんですか!? と、ぱっちりした目を更に真ん丸にして驚く茜ちゃん。
その様子を見て、私も未央ちゃんも思わず噴き出しちゃいました。茜ちゃんはどんな時も全力なんですよね。

「未央ちゃんは、年齢的なことが言いたかったんだと思いますよ」
「なるほど年齢ですか! 確かに私たちはまだハナモハジラウ10代ですからね!」
「茜ちん、それ意味分かって言ってる?」
「よくわかりません!」
「だよねー、知ってた」

いつも通りの掛け合いに、スタジオ外のスタッフさんもにこにこしながら私たちの様子を見つめています。
未央ちゃんが茜ちゃんに話を振って、茜ちゃんが全力でそれに応える。こういうのを様式美って言うんでしょうか?
ちなみに、その時の私はただ二人のやり取りを見ているだけにしています。
「こーいう時はあーちゃんがゆるふわしてくれてると安心して私たちもはしゃげるんだよー」と、前に未央ちゃんが言っていました。
「ゆるふわする」って、どういう感じなんでしょう? 私はいつも通りに過ごしているだけなので、あまりよくわかってないです。
この場はいつも通り、二人の掛け合いだけで終わると思っていたんですけど、


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
15Res/21.27 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice