過去ログ - 芳乃「黄昏の帰り道を、そなたと二人で」
1- 20
15: ◆6QdCQg5S.DlH[saga]
2016/10/04(火) 20:32:02.61 ID:X90mnw8p0
また歩を進め、ふと空を見上げると小さく光る星が見えましてー。

「そなたーそなたー、あの星はなんでしてー?」

「あ、もう一番星が出てるのか。えっと……あの星は――あ」

わたくしが指差した星の傍を一筋の光が駆け抜けていきましてー。

「流れ星でしてー」

「お、芳乃も見えたか」

「見えましてー。三度願うことはかなわずでしたがー」

「あー、それは残念だなー」

「ふむむー……次こそはー」

……とは言ったもののー、わたくしには願うことはありませぬー。

……いえ、正確に言えば願わなくてもいいのでしてー。

なぜならば――

「……どした、じっと俺の顔を見て?」

「いえ、なんでもありませぬー……ふふふー」

――今この時、願いなど何もないほど幸せであるゆえー。

そなたの隣に手と手を重ねて並び立てる、今がー。

なんてー、えへへー。









おしまい


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
19Res/17.11 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice