22: ◆9HQtX1uR2o[saga]
2016/10/04(火) 23:42:07.07 ID:7ab73rSh0
「時子さん。もしかして、何か悩みとかありますか?」
ふいにそう言って法子は私の隣へと座り、残ったモチモチリングを頬張る。
「何よ急に」
法子は口内のドーナツを飲み込み、
「だって時子さん、難しい顔してるし。いや、いつもそうなんですけど。今日は一段と眉間に皺が寄ってるというか」
「そう、私を挑発してるの。良い度胸ね。貴女にも調教が必要かしら」
「あー、あはは、ごめんなさい」
「ふん」
……相手が豚ならここで許しはしないのに、私も大概この子には甘いわね。
「悩みなんて、ないわ。そんなもの、あるわけないじゃない」
私が言うと、法子は首を大きく上下させて、
「うんうん、それが時子さんだもんね」
「はあ?」
「時子さんはそういう人だもんね」
何よそれ。
「私に悩みなんてあるわけないって? この私が、低脳だって言いたいの?」
「そうじゃないですそうじゃないです」
法子は苦笑してみせる。
「あの、でも、もし仮に、悩みができたら、あたしに話してくださいね。あたしはプロデューサーさんとは違いますけど、時子さんの相談相手くらいにはなれますから! まあ、それもプロデューサーさんにすれば良い話かもしれないですけど、でも」
「……あの豚が、私の相談相手になんてなれるわけないでしょう?」
「あれ? そうですか? あたしはよく相談に乗ってもらってますけど」
「相手が貴女だからよ。……まったく、あの豚」
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