過去ログ - 【艦これ】エラーねこのなく頃に 艦こまし編
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127: ◆KFFL7SRdLI[saga]
2017/01/31(火) 16:29:50.23 ID:VDWNoVaa0

最後にそう呟いて、金剛は開けっ放しになっている扉に向かって走り出す――


「ほう、随分と面白いことを言ってくれるな……金剛」
以下略



128: ◆KFFL7SRdLI[saga]
2017/01/31(火) 16:31:12.65 ID:VDWNoVaa0

触れれば凍傷を起こしそうな冷たささえ感じられるその声音に、金剛もたまらずたじろぐ。

提督がそんな声音で話すとき――それは珍しく大層機嫌が悪いときなのだ。ブチ切れる寸前と言っても過言ではない。

以下略



129: ◆KFFL7SRdLI[saga]
2017/01/31(火) 16:32:57.61 ID:VDWNoVaa0

「…………ハァ」

それを前にして提督は溜め息を一つ。発していた威圧感を霧散させ、一転して微笑を浮かべる。

以下略



130: ◆KFFL7SRdLI[saga]
2017/01/31(火) 16:34:36.93 ID:VDWNoVaa0

言葉を尻すぼみにさせながら金剛は上気した顔を両手で覆う。
だが、やはりそんなこと知ったこっちゃねぇとばかりに提督の告白は続く。

「比叡と馬鹿みたいに騒ぐお前が好きだ。榛名と一緒に真剣にファッション誌を読み耽ってるお前が好きだ。霧島の眼鏡をひったくってはしゃぐお前が好きだ。迷惑そうな顔しつつもアイオワに付き合うお前が好きだ。ウォースパイトと優雅に紅茶を嗜んでいる姿が好きだ。ああ、あとそれから――」
以下略



131: ◆KFFL7SRdLI[saga]
2017/01/31(火) 16:36:06.50 ID:VDWNoVaa0

「む。何だ、あと二十は言えるのだが」
「い、一体なんなんデスカ〜〜!? いきなりワ、ワタシのこと……その……」
「お前が馬鹿なことを言うから、俺がいかにお前のことを想っているかを聞かせたんだろうが。まだまだ全然言い足りないが……わかってもらえたか?」

以下略



132: ◆KFFL7SRdLI[saga]
2017/01/31(火) 16:37:35.88 ID:VDWNoVaa0

(ど、どどどどどういうことネ!? テイトクのSmileがいつもよりずっと素敵に見えるヨっ。Heartがキュンキュンするネ……!)

時間差で訪れた提督の魅惑の毒が先程の告白と相まって金剛を攻め立てる。今や顔の赤熱で紅茶を淹れるお湯が沸かせそうな有様である。

以下略



133: ◆KFFL7SRdLI[saga]
2017/01/31(火) 16:38:36.55 ID:VDWNoVaa0

「おっと、そういえば。もう一つ訂正しておこう金剛。さっきのもそうだが、俺がお前にこうするのは決して"仕方なく"ではないからな」

そこで提督は極上の爽やかスマイル(後の金剛談)を浮かべて告げる。文字通りの殺し文句を。

以下略



134: ◆KFFL7SRdLI[saga]
2017/01/31(火) 16:40:11.47 ID:VDWNoVaa0
「――――――――」

命を刈り取る大鎌の一振りのごとき言葉に、金剛の精神がついに事切れる。
過剰加熱のあまり、妹の榛名同様、頭の電探からは湯気が上がっている。そこは放熱板ではないのだけれど。

以下略



135: ◆KFFL7SRdLI[saga]
2017/01/31(火) 16:41:04.53 ID:VDWNoVaa0





以下略



136: ◆KFFL7SRdLI[saga]
2017/01/31(火) 16:42:22.28 ID:VDWNoVaa0

「しかし、にわかには信じられませんね。あの朴念仁に手足を生やしたような生き物といっても過言ではない司令がそんなことを、なんて」
「確かに信じられない話だけど、あの司令ならやりかねない。ホント、今朝の司令はものスゴかったんだから」
「はあ、そうなのですか」
「あんな司令に向かっていったら……流石の金剛お姉さまも爆発しちゃうかも」
以下略



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