過去ログ - 【艦これ】エラーねこのなく頃に 艦こまし編
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◆KFFL7SRdLI
[saga]
2017/04/29(土) 15:37:18.53 ID:CP4+os4w0
「朝食堂にいた白雪達から話は聞いてんのよ! アンタが天龍達や大淀に…………キ、キスとか、しまくってたって!」
「またそれか。やれやれ。いいか叢雲? さっき金剛にも言ったが、あれはただの挨拶だ。そんな目くじら立てるほどのことじゃ――」
以下略
170
:
◆KFFL7SRdLI
[saga]
2017/04/29(土) 15:39:38.80 ID:CP4+os4w0
そこからはもう、叢雲の独壇場であった。
日頃の仕事の効率の話。秘書艦の仕事内容についての話。駆逐艦や潜水艦連中を甘やかし過ぎな話。最近少しデレデレしてんじゃないの疑惑についての話等々――立て板に高圧放水をぶっかけるように彼女は矢継ぎ早にお説教を繰り出した。
このように、この鎮守府において提督に対して当たりのキツい――もとい物怖じしない艦娘は数多くいる。その中でも叢雲は別格の存在と言えた。
以下略
171
:
◆KFFL7SRdLI
[saga]
2017/04/29(土) 15:40:32.80 ID:CP4+os4w0
(ああもう何かわからないけどイライラするっ。ものすごくイライラするわ! 何でかまったくわからないけどっ!)
しかしながら、叢雲本人にその自覚はない――あるいは無意識にその想いを押し殺してしまっているため、胸を締め付ける正体不明のイライラ感(嫉妬)に駆られるがまま、とりあえず提督の取るに足らない日頃の揚げ足を取りまくっているのが現状である。
以下略
172
:
◆KFFL7SRdLI
[saga]
2017/04/29(土) 15:41:17.18 ID:CP4+os4w0
「大体アンタはね――って、何ニヤニヤしてんのよ」
「ん? そんな顔をしてたか?」
以下略
173
:
◆KFFL7SRdLI
[saga]
2017/04/29(土) 15:43:01.24 ID:CP4+os4w0
提督が着任してから早数年。
初期の頃はミスも多々あった彼の艦隊運用も今や手慣れたもので、最近はミスらしいミスも滅多にしなくなった。
そのため叢雲の説教係もほとんどお役御免となっていた。
以下略
174
:
◆KFFL7SRdLI
[saga]
2017/04/29(土) 15:44:16.14 ID:CP4+os4w0
「白状すると、お前に怒られながら仕事するの――実は結構好きだったんだよ」
以下略
175
:
◆KFFL7SRdLI
[saga]
2017/04/29(土) 15:46:30.48 ID:CP4+os4w0
そして提督は、今まで叢雲に見せたことのない爽やかな笑顔で――
「お前が初期艦で本当に良かった、とな」
以下略
176
:
◆KFFL7SRdLI
[saga]
2017/04/29(土) 15:48:24.35 ID:CP4+os4w0
「〜〜ッ!? 〜〜〜〜!?」
(な、何よそれ〜〜!? 何で今更そんなこと言うのよ〜〜ッ!?)
以下略
177
:
◆KFFL7SRdLI
[saga]
2017/04/29(土) 15:50:37.16 ID:CP4+os4w0
「フフ、そうだな。ああ、あとあれだ。お前の怒り方、なんだかうちの母親みたいでちょっと安心するんだよ。実家のような安心感、とでも言えばいいのかね」
「ハァ? 何よそれ。私がアンタの母親に似てるっていうわけ?」
以下略
178
:
◆KFFL7SRdLI
[saga]
2017/04/29(土) 15:51:51.07 ID:CP4+os4w0
一方、そんな彼女らと比べれば自分はせいぜい"口やかましい近所のおばさん"ぐらいだろうと、自分の気質をよくわかっている叢雲は思っていた。
それ故、たとえ冗談であろうとはいえ提督に"母親みたいで安心する"などと言われれば、彼女にとってはちょっとした名誉である。あとで姉妹達に遠回しに自慢してやろうかと考えるくらいには。
以下略
179
:
◆KFFL7SRdLI
[saga]
2017/04/29(土) 15:53:16.53 ID:CP4+os4w0
「……ふ、ふーん。そう…………何? それ照れ隠しのつもりかしら?」
「いいや。心からの本音だとも。お前が母親だなんて本当に勘弁してほしいな。考えただけでもゾッとする」
以下略
180
:
◆KFFL7SRdLI
[saga]
2017/04/29(土) 15:54:15.30 ID:CP4+os4w0
不意に腕を優しく掴まれ、叢雲はそのまま提督に抱き寄せられた。
そしてその事実が彼女の頭に追い付く前に、耳元でそっと囁かれる。
以下略
181
:
◆KFFL7SRdLI
[saga]
2017/04/29(土) 15:55:57.83 ID:CP4+os4w0
電探から煙を吹きながら、叢雲がツッコむ。
さきほどの平静も落ち込みもどへこへやら。最古参の余裕もどこかへ吹っ飛んでいった。
そんな叢雲に構わず、提督の手が彼女の頬を優しく――妖しく撫でる。
以下略
182
:
◆KFFL7SRdLI
[saga]
2017/04/29(土) 15:57:26.15 ID:CP4+os4w0
以下略
183
:
◆KFFL7SRdLI
[saga]
2017/04/29(土) 15:59:21.63 ID:CP4+os4w0
「大体、あの司令官が叢雲口説くとこなんかぜーんぜん想像できないよな」
「う、うん。でも、そんなことしたら、叢雲ちゃんものすごく怒りそう……」
以下略
184
:
◆KFFL7SRdLI
[saga]
2017/04/29(土) 16:01:08.65 ID:CP4+os4w0
手を挙げて呼び止めようとした吹雪達の横を、叢雲は脇目も振らず一目散に駆け抜ける。
両手で顔を覆いながらも器用に走り、そのまま彼女は吹雪達がやって来た方向へと走り去っていった。
「……ど、どうしたんだろう?」
以下略
185
:
◆KFFL7SRdLI
[saga]
2017/04/29(土) 16:02:27.78 ID:CP4+os4w0
「うん! じゃあ白雪ちゃん、深雪ちゃん、行こう」
「はい……少し、気乗りはしませんが」
「よしよしレッツゴー!」
以下略
186
:
◆KFFL7SRdLI
[saga]
2017/04/29(土) 16:04:02.65 ID:CP4+os4w0
これが本当の芋づる式
今回はここまで
187
:
名無しNIPPER
[sage]
2017/04/29(土) 19:28:53.46 ID:KOO6IucJ0
乙!
ニヤニヤした
188
:
名無しNIPPER
[sage]
2017/04/29(土) 23:14:41.86 ID:tXUF7ZMGo
乙〜
叢雲は顔を隠しても耳?で一目瞭然だもんな
189
:
名無しNIPPER
[sage]
2017/04/30(日) 05:23:11.97 ID:91fTnNTLo
芋づるやなあw
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