1:名無しNIPPER[sage]
2016/10/07(金) 22:41:23.95 ID:Eh1fsFRLO
練習が終わったら、いつも3人で帰る。
凛と花陽の方から最初は言ってくれたんだっけ。一緒に帰ろって。
その時は、仕方ないわね、みたいなこと言ったけど・・・本当は嬉しかった。
そうやって友達と一緒に帰ろって言われるのって今までなかったから。
多分今まで、人を寄せ付けないオーラみたいなのをまとってたんだと思う。
でも、二人はそんなのはお構いなしに―特に凛は―私がいつも守ってる領域に何のためらいもなしに入って来てすり寄ってくる。
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2:名無しNIPPER[sage]
2016/10/07(金) 22:43:50.18 ID:Eh1fsFRLO
「真姫ちゃーん!」
何の用もないのにそういって頬を摺り寄せてくるのも最近は多くなった。
こんなスキンシップじみたこと、以前の自分からしたら考えられない。
3:名無しNIPPER[sage]
2016/10/07(金) 22:45:17.87 ID:Eh1fsFRLO
でもそんな心配する必要はもともとない。
二人は小さいころからずっと二人一緒だから。お互いを理解してる。信頼しあってる。
ずっと一緒にいればわかる。二人の間には・・・何というか、ことばにしなくても伝わる、つながりのようなものがある気がする。
4:名無しNIPPER[sage]
2016/10/07(金) 22:47:19.52 ID:Eh1fsFRLO
だから・・・時々それをふっと思い出して寂しい気持ちに襲われるときがある。
たとえ凛がいくら頬を摺り寄せてきたとしても、
こうやって毎日一緒の教室で過ごして、練習して、一緒に帰っても、
5:名無しNIPPER[sage]
2016/10/07(金) 22:48:16.43 ID:Eh1fsFRLO
「かーよちん♪」
「どうしたの?凛ちゃん」
凛が話しかけ、花陽が優しく答える。このやりとりも子供のころからずっと続いてきたものなのよね・・・。
6:名無しNIPPER[sage]
2016/10/07(金) 22:51:36.14 ID:Eh1fsFRLO
ある日のこと。
いつものように3人で歩いて帰る時。ふと、凛が思い付きかなにか知らないけど、神田明神に行こって言い出した。
別に用事もなかったから一緒に行くことにした。
7:名無しNIPPER[sage]
2016/10/07(金) 22:52:39.66 ID:Eh1fsFRLO
私は「もっと二人と仲良くなれますように」ってお願いした。
8:名無しNIPPER[sage]
2016/10/07(金) 22:54:10.28 ID:Eh1fsFRLO
お参りの後。
「かよちんはどんなお願いごとしたの?」
「私はね、」
9:名無しNIPPER[sage]
2016/10/07(金) 22:55:37.95 ID:Eh1fsFRLO
「今日はね、3人でお参りに来たの」
花陽が言った。
「へえ〜感心やね」
10:名無しNIPPER[sage]
2016/10/07(金) 22:57:21.23 ID:Eh1fsFRLO
「二人・・・とも?」
多分私、心の中では凛と花陽が仲良さげにして、その横で私が申し訳程度に添えてあるってのを想像していたんだろうと思うけど・・・そんな心配いらなかった。
二人は私を挟んで、手を握ってくれて・・・
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