過去ログ - 【モバマスss】「私はママが、大嫌い」
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32: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/10/08(土) 20:30:02.09 ID:TMPHh8lf0

「……なに? お母さんとそっくりって言われるの、そんなに嫌なワケ?」

 ……それは私が初めて聞いた、杏さんの冷めた声でした。

以下略



33: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/10/08(土) 20:31:08.73 ID:TMPHh8lf0
===

 ――……私は、ママに憧れて。

 だけど私のママは、私の憧れた頃のママじゃ、とっくになくなっていて。
以下略



34: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/10/08(土) 20:33:14.46 ID:TMPHh8lf0
===

「だから……パパが一度だけ見せてくれた、昔のママの泣いてる写真……。それが私は、堪らなく嫌でした」

 夕陽が、ウサミン星の窓から差し込んで、部屋の中を赤く照らしていました。
以下略



35: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/10/08(土) 20:34:50.64 ID:TMPHh8lf0

「実はですね……あなたのママには、口止めされてたことなんですけど」

「まさか菜々さん。あのこと……言っちゃうつもり?」

以下略



36: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/10/08(土) 20:37:24.25 ID:TMPHh8lf0

 それは、ある意味初めてみるママの弱さ。
 だって私のお家のアルバムには、いつも笑顔のママしか、写ってなんていなかったから。

「どうです? 案外ママって、泣き虫さんでしょう?」
以下略



37: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/10/08(土) 20:38:44.07 ID:TMPHh8lf0

「泣いてるのに……こんなに、泣いてるのに……」

「……それから、最後にこの写真」

以下略



38: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/10/08(土) 20:41:16.17 ID:TMPHh8lf0

 菜々さんの言う通り、古ぼけた記憶なんかじゃなくて、
 こうして鮮明に写し出された思い出の写真のママは、確かに菜々さんが言うように、
 とってもキラキラした笑顔で写っているように見えるけど。

以下略



39: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/10/08(土) 20:43:49.63 ID:TMPHh8lf0

「そんな時には、さ。きっと誰かが、追加で魔法をかけてあげなくちゃ……例えばそう、こんな風にね」

 そうして、杏さんがニタリと笑う。
 それは笑顔というには、とっても怪しいものだったけど。
以下略



40: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/10/08(土) 20:45:46.48 ID:TMPHh8lf0
===
4.

 菜々さんのアパートからの帰り道。

以下略



41: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/10/08(土) 20:48:14.25 ID:TMPHh8lf0

 ……ママに会って、どうしよう? 
 なんて言えばいい? ごめんなさいと、謝るのが先? 

 それとも、いつものように素っ気ない態度で……ああ、ダメ。
以下略



42: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/10/08(土) 20:50:25.95 ID:TMPHh8lf0

 その顔は今にも泣きだしそうで、困ったような、辛いような、そんな顔にも見えて。

「あ、ま、ママ……!」

以下略



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