過去ログ - なずな「打ち上げ花火の君へ」
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2: ◆K27FRRVqmQ[saga]
2016/10/12(水) 18:19:47.57 ID:KohKIjyCO
視界の端で、何かが光ったような気がした。そちらを向くと、携帯のライトがゆっくりと赤く点滅している。
画面を見ると、乃莉ちゃんからメールが来ていたみたい。着信時間は……4時ってことは、もう1時間くらい過ぎている。
急ぎの用だったらどうしよう。ちらっとそんなことを考えたけれど、本当に急いでるなら階段を上がってうちに来ればいいだけだから、
ちょっとメールに気付かなくても大丈夫かな、なんて思いながら、乃莉ちゃんのメールを開いた。


近くで花火大会あるみたいだけど、なずな、行ったことある?


花火大会かあ。
最後に行ったのは、確か中学の時に友達と。それからだいぶ前に家族で行ったこともある。
そういえば、そろそろ花火大会の季節だっけ。窓の外を見ると、水色の空をバックに真っ白な入道雲が伸びていた。


何回か行ったことあるよ


とりあえずメールを返してから、ちょっとそっけなかったかなあ、と少しだけ後悔してしまった。
返事、遅くなってごめんね、とか。
花火大会っていつなんだっけ?とか。
それから……もしよければ、一緒に行きたいな、なんて。
話したいことはもっともっとあるのに、どうしてうまく言えないんだろう。


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