過去ログ - 国王「さあ勇者よ!いざ、旅立t「で、伝令!魔王が攻めてきました!!」
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◆cJ/Se2MNFnrs
[saga]
2017/07/08(土) 17:11:14.96 ID:gszU3hoJ0
三つ編《…恐い》
炎獣《そう、だよな。普通の子供はそう思うはずなんだ》
炎獣《俺は頭のネジがぶっ飛んじまってて…命を自分から投げ棄てるみたいな戦い方をしてた》
炎獣《死んじまってもいいやって心の何処かで思ってたんだな。それは本当の意味での"恐怖"とはかけ離れていた》
炎獣《何処かが壊れた俺の心じゃあ、俺のために魔王が泣く理由が分からなかった》
炎獣《魔王の白い頬を伝う綺麗な涙が…何処か遠い所の出来事みたく感じていた》
魔王《…港町での戦いの後の炎獣は…ちょうど、この頃みたいな顔をしてたな》
炎獣《そうだな。港町でオッサンと闘った時は…闘うことの喜びを、思い出していたから》
炎獣《昔の俺に戻ってた部分はあったかもしれない。もっとも、死の恐怖ってもんを知っているのといないとじゃ、天と地の差》
――炎獣「今、俺は際の際に立たされてる。だからこそ、見えそうな景色がある気がする」
――炎獣「こんな気持ちは、初めてなんだ。こんなに怖くて………こんなに楽しいなんて」
――武闘家「ぬふふふふふふ。ようやく理解したか、小僧。それこそが命のやり取り」
――武闘家「死の深淵を覗き込み、尚且つ生を掴み取らんとすること…そのために己の全てを賭ける」
――武闘家「それが、まことの、″闘い″じゃ」
?
炎獣《魔人とやり合っていたのと、オッサンとの闘いじゃ、俺にとっての意味合いは全然違ったんだ》
炎獣《なのに、俺、氷姫にひどい事言っちまった》
――炎獣「――なんで」
――炎獣「なんで手出ししたッ!!」
――氷姫「っ…」
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