7: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/10/19(水) 17:58:53.47 ID:O4qi00qi0
「それで、いったいなにをしたらここまで怒らせられるんです?」
梨沙はガルルとこちらを威嚇していて話にならない。輿水さんは困惑した様子で訊ねてきた。
「いやー、どうだろうね、なにか気に食わなかったのかな」
ははっと乾いた笑いを飛ばすと、梨沙にキッと睨まれる。いやね、俺としても冗談のつもりだったんだよ。まさか本当に形になってくるとは思わなかったんだ。
脳内で言い訳を並べてみる。口にするか迷う。それはそれで怒られるだろう。ロリコンと罵られ、今回の問題が露見する可能性が高い。怒られるのはいい。自業自得だから仕方がない。あとでいくらでも謝る。
問題は梨沙が叩きつけた書類だ。広げるのは憚られる。できればここは穏便に立ち去って頂きたい。
輿水さんは視線で非難してきた。
「……ちょっとした行き違いだったんだよ。誤解というか、勘違いというか」
「なにをどうしたらああなるわけ!? 最近おかしいと思ったわ! これが目的だったんでしょ!」
「いやだから、ほんとに誤解なんだって。いくらなんでもあれはないよ」
「どうかしらね。 アンタはヘンタイでロリコンだから信用ならないわ」
過激発言が飛び出すたび、同僚の視線が集まる。この部屋のプロデューサー半分が出払っているのは救いだった。半分が残っているのは痛手だけど。
「ほんと、どういうつもりよ! パパに言いつけるわよ!」
そのパパさんには先に謝罪していて、なおかつ一応の許可は下りているのだが、これは彼の尊厳と信用のために黙っておこう。
「悪かったって」
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