過去ログ - 理樹「次に目を開けると深夜を徘徊する老人となっていた」
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26:名無しNIPPER[saga]
2016/10/28(金) 21:29:06.74 ID:zrSxdLSZ0
恭介「………もしここも誰かの作った世界とするならば動機が見つからない。これまでは今の環境を変えたいがために、状況だけが変わっていった。雪が降ったり知り合いが猫になったりってな。でも、逆に言えばどんなことがあっても学校という舞台と時間軸は変わっていない」

恭介「つまりここには願いを叶えてほしい人間がいないという事なんだ。考えてもみてくれ。もしまた誰かが爺ちゃんに助けてほしいならどこかにそのヒントがあるはずなんだ。なのになんで数十年も経った世界なんて作ったんだ?」

理樹「た、確かに……今のところ僕の知り合いとコンタクトを取れそうにないな。いや、前に一度でも僕と出会った人間でさえどう会えばいいのか……」

恭介「まだ探してすらいないからなんとも言えないが……爺ちゃん目線で見てもここがそういう世界である可能性はかなり低い」

理樹「う……ううっ……!」

恭介「ほとんどの人間は知らないような事を話そうか?昔、爺ちゃんや婆ちゃんに聴いたことがある。ちょうど俺くらいの時はけっこう面白そうなことをしてたらしいな。例えば草野球チームを作ったり、花火を打ち上げたり、手作りで肝試しなんかも……」

理樹「うああああああ!!」

恭介「あっ、おい!」

理樹(僕は恐ろしくなった。これまでの様々なショックはここが嘘っぱちの世界であることを前提にすることで耐えてこれたのだ。平静さを保つ唯一の堤防が今崩れようとしている。僕は最初から狂ってしまっていたのか?それを考えまいとすると自然に足が立っていた。とにかくここ以外のどこかへ逃げなくては!)

バタンッ


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