過去ログ - 【ペルソナ5 奥村春SS】春のまにまに
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18:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/24(月) 22:08:42.10 ID:Y3tzY7X6o


 喪失はあまりに唐突で、受け入れられないわけではなかったと思うけれど、感情が追い付いていなかったことをあとになって思い知った。

 それからは最高責任者をなくしても廻り続ける会社のこと、怪盗団のこと、今でも信じられないけどこの世界の運命のこと。私に背負える重さを遥かに越えたものが次々と降りかかり、ついていくのに必死で悲しみに暮れる暇はなかった。というより、別の何かに目を向け続けることで、無意識にそれを遠ざけようとしていた。

 避け続けていたどうしようもない孤独と寂しさは、怪盗をやめ、彼が地元に戻ってから顕著に現れた。今日の彼の夢もきっとその一部だ。

 一人暮らしのことは高倉さんにも既に話していた。世間知らずの私が独りで生活できるのかと随分心配していたが、素直に理由を話すと寂しそうに了承してくれた。


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