過去ログ - 【ペルソナ5 奥村春SS】春のまにまに
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19:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/24(月) 22:09:35.45 ID:Y3tzY7X6o
 私の無理や我が儘を聞いてもらい、融通も利かせてもらった。わかっていたことだけれど私はまだまだ子供で、奥村の娘なんだと実感した。
 
 そんな事情でお手伝いさんが毎日来るのは今月で最後になるが、この家自体は手放さず残したままにすることになっていた。その理由は、お父様の遺したものを全て整理しきれていないことがまず一つ。そしてもう一つは、お父様との記憶と、私の帰ってくる場所をなくしたくなかったから。

 私にとって、お父様の死は繋がりを断ち切るだけのものではなかった。不満を感じながらただ生きているだけでは見過ごしていた、見えずともそこに確かにあった絆を浮かび上がらせ、ある感情を呼び起こした。

 それは、温かい家族への憧れと渇望だった。


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