17:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/27(木) 22:45:56.28 ID:9tkXviyg0
「杏さんは飛行機で来てるんですか?」
「ンフッwwwwww」
あっぶな、変なとこに入るかと思った。
18:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/27(木) 22:46:33.08 ID:9tkXviyg0
「杏はサボるために楽するために全労力を注ぐからね。
楽ができればどんな苦労だって苦行だって厭わないよ。
最小の努力労力で最大で上質な幸福を。
杏がやることはどんなことだって、何もしないで幸福を得るための下準備だよ。
さぼってダラダラすることこそが人生の本質だからさ。
19:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/27(木) 22:47:14.97 ID:9tkXviyg0
そんなんで色々とグダグダ駄弁ってたらあっという間に麺は湯を吸って伸びきり、
盛り上がってしまった。パンパンになっちゃった。
「あーあーあー、ビヨビヨになっちゃった。食べきれないわやっぱり」
「手伝いましょうか」
20:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/27(木) 22:48:20.22 ID:9tkXviyg0
「……あっ」
「……ん」
啜った麺の片方を杏が、もう片方をありすがくわえてる状況になった。わんわん物語か。
21:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/27(木) 22:49:16.50 ID:9tkXviyg0
「……」
22:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/27(木) 22:50:32.51 ID:9tkXviyg0
……忘れよう。今日のこのことは。
全部無かったことにしたい。ならないだろうけど。
やっとのことで食べ終わったカップ麺の空を処分して、歯を磨いて例の物置に来た。
なぜかありすもくっついて来た。顔を合わせられない。
23:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/27(木) 22:51:29.46 ID:9tkXviyg0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「……ん」
2人で揉み合って、いつの間にか寝てしまったようだ。
日は傾いてるどころか完璧に沈んで、街灯の白色LEDが階下より遥かから仄かにこの部屋を照らしていた。
星が見える。今夜は晴れか。
24:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/27(木) 22:52:11.36 ID:9tkXviyg0
「もうちょっと寝たかったんですけど」
「流石にまずいよ。寮があるんだからそこで寝ないと。
残業だなんだって最近はうるさいからさ」
「オフの日ですから残業代どころか給料も発生しませんけど」
「ビル管理会社とか世間様はそうは見ないからね。
25:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/27(木) 22:53:41.79 ID:9tkXviyg0
退出のカードを押して、杏たちは外に出た。
外はすっかり真っ暗で、街灯と爪みたいに大きく欠けた月、
そして他のビルの明かりが杏たちを照らしていた。
日中とは打って変わって、気温はすっかり下がって冷え込んでいた。
26:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/27(木) 22:54:12.19 ID:9tkXviyg0
立ち止まらずに歩き続けられるようになった頃、下り坂で満天の星空を見た。
都内では絶対に見られまいと思ってた光景だ。
「……綺麗」
「そうだね……都内でも見られるんだね」
27:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/27(木) 22:54:42.61 ID:9tkXviyg0
「……行こ」
「……はい」
ありすの手は、暖かかった。
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