過去ログ - 杏「ほんの、一日の、できごと」
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6:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/27(木) 22:37:56.60 ID:9tkXviyg0
井戸端会議中の主婦2人とガッツリ目が合って「こりゃマズイ」と思ってすまし顔して駆け抜けて10分。
車通りが多くなって、信号で立ち止まる回数も増えてきた。事務所はもう近い。

346のビルが見えてきた。真面目に見たことはそんなにないけど、改めてまともに見ると本当にバカでかい。
「あと少し……事務所多分何もないから、何かコンビニで買ってくか……寝るだけなのもアレだし」
以下略



7:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/27(木) 22:38:27.07 ID:9tkXviyg0
「あった。よかったー低いところで」
さすがに最上段はギリギリ手が届かないからね。
「……なんでデカい方を中段に置いたのか全く解せない。KINGとか高校の売店でしか見たことないよ」
ノーマルサイズのカップラーメン、最上段にあるんだよなぁ。
……んっ、んぅ……んんんん!
以下略



8:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/27(木) 22:38:55.60 ID:9tkXviyg0
社員証をエントランスでスキャンして中に入る。左腕でカップ麺と上着を抱えてるので、何回か落としそうになった。
エレベーターで何階か登ると、すぐそこがもう事務所。
「おはよーございまーす」
「おはようございます、杏さん」
「おはよう、杏ちゃん」
以下略



9:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/27(木) 22:39:25.79 ID:9tkXviyg0
がちっ、ちちちちち。がちっ、ちちちちち。
火がつかない。困る。
「あーこれしばらく押してガス出さないと火つかないんですよ。ちょっと貸してください」
「お、おう」
「こうやって……こう!」
以下略



10:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/27(木) 22:39:52.85 ID:9tkXviyg0
私たちは心底驚いて、続いて片眉上げてダルそうにプロデューサーが
「おいやめてくれよ火事とかシャレになんねーからさ」
と言った。数刻してから杏たちの顔を見て、ちょっと声色と顔色が変わる。
「……袖とか髪とか燃えてないか?大丈夫か?」
「うん……」「はい……」
以下略



11:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/27(木) 22:40:32.62 ID:9tkXviyg0
346はナリもガワもでかくて豪華なイメージあるけれど、中は意外に雑だったりする。
こんな風に人が入らなくなったり使わなくなったりすると、管理の手もすぐ行き届かなくなってそのままになって、
結構ボロいものが普通に放置されてたりとかあるんだ。
一部の部署ではMEがまだまだ現役って言ったらそのアレさがわかるかもしれない。
ブラウン管テレビとかもあったりするからね。油断できない。
以下略



12:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/27(木) 22:41:40.68 ID:9tkXviyg0
「買い替えどきですかね……あまり使う人がいないので、メンテもしてなかったのかもしれません。
しばらくコンロを使用禁止にしておきますね」
「あ、じゃあこれ入れ終わってからにしてほしいかな。
せっかく火がついたのに食べられなくなるのはちょっと」
「わかりました」
以下略



13:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/27(木) 22:42:20.04 ID:9tkXviyg0
6分経って少しのびた麺をすする。んー、なんか長いし、やっぱ多すぎ。口に入りきらない。減る気がしない。
やっぱデカすぎ。ナニもかも、デカけりゃいいってもんじゃないよ。

「ちょっとプロデューサーさんと外回ってきますね」
「あーはいはいデートね。お熱いこって」
以下略



14:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/27(木) 22:43:04.61 ID:9tkXviyg0
「……あむ、ずずっ、ずっ、ずーっ……ちゅる、ちゅぷ……んぅ……もぐもぐ」
橘ちゃんと2人きりになった事務所で黙々と食べてるけれど、なんかこう、
だだっ広い空間に2人しかいない上に、BGMが麺をすする音だけというのもなんだかつらいものがある。
テキトーに音楽流したい。

以下略



15:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/27(木) 22:43:35.32 ID:9tkXviyg0
「ありすも今日オフ?」
「そうですよ。土曜ですから、今日は寮に泊まりますけどね」
「地元から通ってんだっけ?大変だね。神戸でしょ?」
「ちょっと惜しいですね。姫路です。中学上がるまでは地元から通うという約束でしたので」
「ふーん、そっかぁ」
以下略



16:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/27(木) 22:44:58.40 ID:9tkXviyg0
「平日はどうしてるの?」
「5時間目終わりの日はそのまま新幹線に乗ってこっちにきてます」
「片道3時間を!?」
「そうですね」
「帰りどうしてるの」
以下略



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