過去ログ - 古風な愛 【原著:星新一 ・ ごちうさ訳】
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◆n0ZM40SC3M
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2016/10/29(土) 18:36:50.07 ID:MgkQzc3L0
こうして、チノちゃんの周りにはいつしか人が増え始めていた。
わたしに友達ができれば、積極的にチノちゃんに紹介した。
また、わたしは一人のときには本を読んだ。
ふさわしい話題の種を補充しておかねばならないのだ。
また、物置で手品の道具を見つければ、早速説明書を読んで披露したりもした。
帽子から出てくる花の勢いを見誤り、あごに直撃したときには彼女は呆れた顔でくすくすと笑っていた。
チノちゃんと一緒に、たくさんのことを話して、たくさんのことをした。
はじめのころは照れてそっぽを向かれてしまうこともあったけれど、次第にすなおに笑ってくれるようになった。
そして、年上の友人への好意が少しずつ愛に変わってきつつあるのが、わたしにもわかった。
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