過去ログ - 古風な愛 【原著:星新一 ・ ごちうさ訳】
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9: ◆n0ZM40SC3M[sage saga]
2016/10/29(土) 18:38:16.61 ID:MgkQzc3L0
わたしの説明の途中から、チノちゃんははればれとした表情になった。

「おかしくありません。
そんなことなら古風な方がいいじゃないですか。
私、もっと難問題なのかと思ってしまいました。
大丈夫です。
父も賛成してくれます。
私のお願いなら、なんでも聞いてくれるはずです……」


安心感と幸福感で茫然となったためか、チノちゃんはわたしにもたれかかってきた。
わたしはそれを受け止め、抱きしめた。
彼女のからだは、力をこめたらこわれそうな、ガラスの芸術品のようだった。


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