過去ログ - 「死屍累々、全てを呑み込むこの街で」
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15:名無しNIPPER[sage]
2016/11/07(月) 01:27:01.43 ID:xVT3GY21O



16: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2016/11/07(月) 19:13:05.47 ID:EozJ1WBt0
誰もが寝静まった夜、虫の透明な声が響き渡る中、闇に一匹と一人の声が広がります。

「……蠅王サン、起きとるやろ?」

「ん?」
以下略



17: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2016/11/07(月) 19:25:10.98 ID:EozJ1WBt0
――

さて、しばらくの間、随分と男と老人を眺めすぎていたようですね。

このままでは話が進みませんし、隠すのは止めに致しましょう。
以下略



18: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2016/11/07(月) 19:40:48.12 ID:EozJ1WBt0
彼らは全てが人間。亜人に溢れたこの街では、場違いなほどにか弱い生物で御座います。

メンバー全員の子供達が親に捨てられ、居場所を失っています。

ミゼルと呼ばれる男は恋人に裏切られ、全てを無くしてこの街に残されました。
以下略



19:名無しNIPPER[sage]
2016/11/08(火) 13:15:56.35 ID:L/SSVT7FO

この街で人間が生きていくのは大変そうだもんなぁ


20:名無しNIPPER[sage]
2016/11/08(火) 16:35:52.35 ID:O+8DmxbE0
おつ


21: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2016/11/09(水) 15:33:31.25 ID:WBahAE5V0
すっかり回復した男は、ピンク色の看板が立ち並ぶ大通りで老人を待っていました。

冷たい風がぴゅうと男の首元を通り抜けます。男は身震いしました。寒さはあまり得意ではありません。

ったく、いつまで待たせるつもりだ。男は眉間に皺を寄せて悪態を付きます。
以下略



22: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2016/11/09(水) 15:46:57.88 ID:WBahAE5V0
「おいジジイ、今日は俺の方へ行くぞ」

「ひっひっひ……何処に行くんじゃぁ?」

男は黙ってチケットを渡します。老人はわざとらしくため息をつき、ずんずんと進む男の後ろを歩いていきました。
以下略



23: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2016/11/09(水) 15:48:59.14 ID:WBahAE5V0
「!?」

煙が晴れると、そこには巨大な恐竜型のモンスターが立っていました。

二足歩行で立つ赤い体躯とその牙は、全身で自分の強さの証明をしています。
以下略



24: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2016/11/09(水) 15:51:16.99 ID:WBahAE5V0
ある夜、男は酒場で酒を飲んでいました。今日は老人は居ないようです。

酒は度数の高い蜂蜜酒(ミード)、肴はりんごと角切りベーコンをソテーしたものです。

一人で静かに飲んでいる中、どこかで聞いた事のある声が通りました。
以下略



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