140:pppp ◆1V4CaE0ZHE[saga]
2016/11/27(日) 01:55:58.52 ID:0XoC4lYv0
すると、その光の中で見覚えのある後姿が見えました。
いえ、きっとこれは待ち望んでいた姿なのです。
その後姿を見た瞬間、脳に一気に思い出が流れ込んでいきます。
一緒に過ごした日々、一緒に笑った日々、一緒に涙した日々・・・。
そうです、彼は思い出しました。
「お母さん・・・」
ぽつりとつぶやくと、暗闇はまるで霧が晴れるようになくなり、あたりは緑の草原に包まれました。
空は快晴。
流れる雲は一つもありません。
彼の前には愛しい母親の後姿。
彼は駆け寄ります。
ずっと一緒にいたような、ずっと探していたような、その姿に。
そしてその手を取りました。
「あれ・・・?」
しかし、その手はどこにもありません。
目の前にはただ草原が広がっているだけ。
「どこ・・・?」
確かに目の前にいたのに。
手を取ったはずなのに。
彼は目をこすると、もう一度その眼をあけてみました。
「これは・・・!!」
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