過去ログ - 【ペルソナ5 佐倉双葉SS】ケスラー・シンドローム;Surrender
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名無しNIPPER
[sage saga]
2016/11/13(日) 15:47:09.64 ID:R5q4UVjHo
「……うん。さー、ご飯だご飯」
気にしないようにわざと能天気な声を出して階段に向かう途中、不意に手に何かが触れた。
「はわあっ、なな、なに!」
以下略
67
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2016/11/13(日) 15:49:23.42 ID:R5q4UVjHo
久々の三人の食事は楽しかった。楽しかったよ? けど、味がイマイチよくわかんなかった。食事中、テーブルの下でちょこちょこわたしの手を触ってきたヤツのせいだ、絶対。訴訟。
* * *
以下略
68
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2016/11/13(日) 15:50:52.60 ID:R5q4UVjHo
着替えるためにいったん家に帰り、いつもより入念なお風呂に入った。入念、に意味はない。ないったらない。
それから部屋で着替え、ルブランにもう一度向かおうとしたところで朝のそうじろうの台詞が蘇り、躊躇いが生まれた。結果的にはこれがよくなかった。なんだ悪いのはそうじろうか。違うな。
「……だらしねえなぁ。お前、もうちょっと女の子らしくしねぇと嫁の貰い手いねぇぞ?」
以下略
69
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2016/11/13(日) 15:53:11.60 ID:R5q4UVjHo
せっかくカレシがルブランにいるというのに、連絡もせず無駄に一日が経ってしまった。あぁぁ……。
制服にまた着替え、学校に行く前にでも会えないかと階段を昇ると、待っていたのは非情な現実と非現実的な喋るネコだった。
「こいつ休みの日は昼まで起きねーぞ。残念だったな」
以下略
70
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2016/11/13(日) 15:54:32.74 ID:R5q4UVjHo
「……おはよ」
「あれ、なんで元気ない?」
彼女はまだ来ていないわたしの前の席に陣取った。昨日予告していたように、"いろいろ"聞いてくるに違いない。
以下略
71
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2016/11/13(日) 15:57:16.92 ID:R5q4UVjHo
参考に一般女子の意見が欲しいと思っていたところだったので、とりあえず聞いておいた。
「ん? 双葉っち女の子らしくて可愛いじゃん。言葉遣いはアレかもだけど」
「……女子のカワイイは信用できないって見たことある」
以下略
72
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2016/11/13(日) 15:58:38.14 ID:R5q4UVjHo
……よし。機会があったらやってみるか。
* * *
以下略
73
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2016/11/13(日) 16:00:55.21 ID:R5q4UVjHo
これは怒ってないって安心するところのはずなのに、全然気が晴れない。むしろ、目を向けたくないモヤモヤが拡大した気がする。
わたしの冴えない返事を聞いて、彼は一瞬わたしに目をやった。
「どうかした?」
以下略
74
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2016/11/13(日) 16:04:02.30 ID:R5q4UVjHo
向き合う。そうだ。あのとき聞こえた、わたし自身の声。
いかなる謎も幻も、もはやお前を惑わせない。
あのときわたしを追い込み、惑わせていたのはわたしの心だった。そして、それは今も。わたし自身が作り上げた負の幻想がわたしを不安に誘い、苛む。
以下略
75
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2016/11/13(日) 16:06:15.98 ID:R5q4UVjHo
「わかった」
できるなら二人きりで邪魔が入らないほうがいい。昼の間はそうじろうも戻ってこないから、わたしの部屋なら大丈夫だ。
言わなきゃいけない言葉。伝えたくてどうしようもない想い。目を背けたい不安。そんなことを考えながら見る景色は、昨日と同じ色には見えなかった。
以下略
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