8:けいおんSS[sage saga]
2016/11/10(木) 22:38:39.54 ID:E325IWUR0
…。
両手を合わせた格好のまま、唯先輩が動かない。
少し伏せるようにして目を瞑るその姿はまるで、祈りをささげているみたい。
梓「ひょっとしておなか、痛いんですか?」
ゆっくりと左右に首を振る。依然目を閉じ、黙ったまま。
息してる?
フスーフスーと鼻息が聞こえるから問題ない。
やっぱりおなか痛いんじゃ…
豚肉、ちゃんと火、通ってたよね?
実は説明書き以上の時間、具材が溶けるほど煮込んだんだから、たぶん大丈夫。…だと思う。
人参もジャガイモもたまねぎもマッシュルームも全部今日スーパーで買ったばかりだし…
あっ! もしかして冷蔵庫の横に転がってたカブを唯先輩が思いつきで入れたせい? あのカブ傷んでたのかな…そう言われるとちょっと黒ずんでた気もする…でもわたしも食べたはずなのになんともないし…それとも単に食べ過ぎ? やっぱりさすがに三杯は……
唯「あのさっ、あずにゃん!」
梓「…はっ、はいっ」
突然立ち上がった先輩は、フスーフスーと鼻息をあらっぽく鳴らしながら大きく目を見開き、わたしを見つめた。
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