過去ログ - 【ペルソナ5】死がふたりを分かつまで【佐倉双葉SS】
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35:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 05:53:26.02 ID:H7UNpSmB0


ドヤ顔(言葉を知ったのは後のことだが)と呼ぶには邪気の無い笑顔の春。
その対面にて耳まで赤くして突っ伏す真。
一本取られたとはこういうことだろう。
暫し、春の紅茶を啜る音だけが生徒会室に響く。


「彼氏のフリをしてもらったって話、したでしょ」

「うん。性質の悪いホストにマコちゃんのお友達が被害に遭ってたんだよね。その時にマコちゃんを守ってくれたって」

「その時かなって、最初は思ったの。でも確信したのがその時っていうだけ。本当はもっと前から暁のことが…その、好きになってたんだと思う」

優等生として、姉に迷惑をかけまいと大人の言いなりになっていた自分。
そんな自分は捨て去ろうと、今まで知らなかった世界を暁に連れて行ってもらった。
普通の高校生からすれば取るに足らない場所、当たり前の遊び、そんなものに付き合わせてしまった、こんな世間知らずの退屈な女相手にだ。
そして、その過程で出来た友人の為に彼氏のフリを頼み、友人を騙しているホストの調査にまで付き合わせてしまうに至った。


「甘えているって気付いてね、思い切って尋ねたの」


暁は真が声をかければコクリと頷いて付き合ってくれる。
仲間になってわかったが、彼は優しい人間だ。面倒見も良い。
さりげない上に寡黙だから意識しにくいが、かなりお節介な部類に入る。
恩着せがましくもなく、煩わしい表情一つ浮かべることも無い。
だから、つい自然と甘えてしまっていた。
そのことに気付き、真は急に怖くなった。




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