過去ログ - 【ペルソナ5】死がふたりを分かつまで【佐倉双葉SS】
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37:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 06:07:38.80 ID:H7UNpSmB0


嬉しい言葉だった。
報われる言葉だった。
姉と自分を比較し、ずっと自分を卑下してきた。
役立たずと自分を罵り、自分を見限って来た。
そんな真にとって、その言葉はどれほどの救いだっただろうか。
怪盗団の参謀として頼りにしてくれる仲間達。
自分を受け止め、信頼してくれる仲間の笑顔。
自分が此処にいても良いのだと教えられた。
だからこそ、彼らの大切な仲間であることを真は嬉しく感じ、誇りにさえ思う。

けれども、一抹の寂しさは誤魔化せない。

一人の女として彼に求められたいと思っていた。
仲間とは異なる「特別な存在」という場所に自分一人を置いて欲しいと願っていた。
それは真の中にあった確かな事実。

「仲間…マコちゃんはそれでいいの?」

自分のことでもないのに、泣きそうに眉を寄せる春に真は静かに微笑む。

「だって、あんなにきっぱり言われたらいっそ清々しいじゃない」

それに…

真は言葉に出さずに続きを胸の内で呟く。

既にいるのだ。




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