過去ログ - 【ペルソナ5】死がふたりを分かつまで【佐倉双葉SS】
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42:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 06:31:07.27 ID:H7UNpSmB0

「おはようございます」

「そうじろー。暁は?」

その声にようやく真達に気付いた佐倉は苦々しい表情と共に目を背ける。
彼の仕草に違和感を覚えたのは真だけではなかった。
不安を覚えたのか、眉を寄せた双葉が佐倉に詰め寄る。

「なぁ、そうじろう。暁は?2階にいるんだろ?」

双葉の声は震えていた。
胸の奥に、嘗て味わった事のある予感めいたものが込み上げていた。
それを打ち消すように佐倉の裾を掴むと、迷子の子供のように不安に揺れる瞳で佐倉を見上げる。

「いねぇよ…」

鉛を吐くような溜息と共に吐き出された言葉に双葉の小さな肩が強張るのが、後ろにいる真からもわかった。

「話していただけますか?」

真の目をみて、佐倉は決心を一つ付けるように、一度深く息を吐いた。

「コーヒー淹れるまで待ってな」




コーヒーを二人分淹れ終えた佐倉は苦々しい顔で語ってくれた。

獅童正義の犯罪を確定させるための核でもある廃人化事件。

廃人化事件 ―― 異世界に関する事件を証明するためには「彼」の証言が不可欠であること。

それは、あくまでも必要な証言を引き出すことだけを必要としているということ。

検察・警察のメンツの為に怪盗団を英雄ではなく「非行少年の集団」として扱うつもりであるということ。

「彼」の保護観察は取り消され、少年院に送致されること。



そして、仲間を守るため「彼」はそれらを全て承知で出頭したということ。





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