過去ログ - 高垣楓「私、猫になりたいんです」
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38:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:52:21.97 ID:1sM9NdHQ0
「……これ、全国で流れてるんですよね」

 ふと、どれだけの人がこの歌を聴いているんだろう、なんて気になりました。
 テレビは老若男女、様々な人が視聴しているはず。
 百万人? いや、ゴールデンタイムだし、もっと多いのかな。
以下略



39:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:52:47.02 ID:1sM9NdHQ0
 元々、私はあまり話すのが得意ではありません。
 自分の意見というものを伝えずになぁなぁで生きてきたところがあります。

 ましてや人前でこんな風に歌ったり、
 誰かになりきって演技をしたり、
以下略



40:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:53:14.29 ID:1sM9NdHQ0
 ……アイドルのお仕事はとても大変だと思います。
 歌も踊りも演技もトークも色々な事が求められるわけで。
 売れっ子になれば睡眠時間だって満足にとれない、なんて聞きますし。

 けれど、彼女達は逃げ出さない。
以下略



41:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:53:44.26 ID:1sM9NdHQ0
 そういう態度を取るのなら、こちらにも考えがあります。
 私はベッドの上に放りだしていたペットショップの紙袋に手を伸ばしました。
 取り出したるは、カラフルな毛の塊がついたプラスティックの棒。
 いわゆる、ねこじゃらしです。

以下略



42:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:54:10.02 ID:1sM9NdHQ0
 たっぷり30分は遊んだでしょうか。
 私もさすがに腕が疲れたし、猫も満足したのか毛繕いを始めたのでお開きへ。

 悩みに何一つ答えは出ていませんが、少しすっきりしました。
 考えすぎても仕方ありません。
以下略



43:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:54:37.75 ID:1sM9NdHQ0
 すっかり忘れていました。どうしましょう。
 あまり凝ると性格上、時間がかかりそうです。
 どうしよっかな。なんだって可愛いですよね。

 ふと、シンクの上に置かれていた朝の缶詰が目に入ります。
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44:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:55:06.38 ID:1sM9NdHQ0
     4

 それからの日々は概ねサバと共にありました。
 最初の頃は今までと同じように外で飲んだりもしていたのですが、
 どうもソワソワしてしまい、気持ちよく酔うことが出来ないのです。
以下略



45:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:55:36.35 ID:1sM9NdHQ0
 そんなわけで、お仕事が終わった後は自宅へ直帰する割合が増えました。
 お酒自体は家でも飲めますし、
 ガラクタを拾ってくる醜態を晒すこともありません。
 お陰様で部屋の容積は現状維持できています。

以下略



46:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:56:04.48 ID:1sM9NdHQ0
 そうそう、名前を呼んであげるとこちらを振り向くようになりました。
 機嫌が良ければ『遊んでくれよ』とせがんで来ますし、面倒くさいなら欠伸です。
 どうやら右の耳がすこし悪いようですけども、外に出ない限りは問題ないでしょう。

 猫は中々気まぐれな事が多く、こちらの思い通りの行動は取ってくれないのですが、
以下略



47:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:56:32.13 ID:1sM9NdHQ0
 そのようにして、一ヶ月ほどが過ぎました。

 ……けれど、例のお話は一向に考えがまとまっておらず。
 マネージャさんと会う機会もなかったので放り出し気味です。

以下略



48:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:57:01.46 ID:1sM9NdHQ0
『……ちょっと、聞いてる?』

「あ、はい、大丈夫です。明日、一時間はやく集合」

『よろしい。……あー、あとさ、全然関係ないんだけど。
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