過去ログ - 高垣楓「私、猫になりたいんです」
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43:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:54:37.75 ID:1sM9NdHQ0
すっかり忘れていました。どうしましょう。
あまり凝ると性格上、時間がかかりそうです。
どうしよっかな。なんだって可愛いですよね。
ふと、シンクの上に置かれていた朝の缶詰が目に入ります。
44:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:55:06.38 ID:1sM9NdHQ0
4
それからの日々は概ねサバと共にありました。
最初の頃は今までと同じように外で飲んだりもしていたのですが、
どうもソワソワしてしまい、気持ちよく酔うことが出来ないのです。
45:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:55:36.35 ID:1sM9NdHQ0
そんなわけで、お仕事が終わった後は自宅へ直帰する割合が増えました。
お酒自体は家でも飲めますし、
ガラクタを拾ってくる醜態を晒すこともありません。
お陰様で部屋の容積は現状維持できています。
46:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:56:04.48 ID:1sM9NdHQ0
そうそう、名前を呼んであげるとこちらを振り向くようになりました。
機嫌が良ければ『遊んでくれよ』とせがんで来ますし、面倒くさいなら欠伸です。
どうやら右の耳がすこし悪いようですけども、外に出ない限りは問題ないでしょう。
猫は中々気まぐれな事が多く、こちらの思い通りの行動は取ってくれないのですが、
47:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:56:32.13 ID:1sM9NdHQ0
そのようにして、一ヶ月ほどが過ぎました。
……けれど、例のお話は一向に考えがまとまっておらず。
マネージャさんと会う機会もなかったので放り出し気味です。
48:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:57:01.46 ID:1sM9NdHQ0
『……ちょっと、聞いてる?』
「あ、はい、大丈夫です。明日、一時間はやく集合」
『よろしい。……あー、あとさ、全然関係ないんだけど。
49:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:57:27.53 ID:1sM9NdHQ0
なんで、マネージャさんはそんなことを聞いたのかしら。
少し気になったので、押し入れから段ボールをひっくり返して、
件の雑誌を捜してみることにしました。
一応、自分が載った雑誌はもらえるので、記念というわけではないですがとってあります。
50:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:57:56.31 ID:1sM9NdHQ0
いくつかの雑誌を捲るにつれ、段々と思い出してきました。
朝、コンタクトレンズをつけてる時に、
落として踏んづけて割ってしまったのです。
その頃は予備なども持っておらず、カメラマンさんに事情を説明して、
51:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:59:00.21 ID:1sM9NdHQ0
「一昨年の十一月号……あ、これだ。このコート、覚えてる」
私が載っているページはブランド指名を受けたわけでもないので、特に特徴のないカットでした。
しかも前後に目玉の大物モデルの特集があって、緩衝材みたいな扱いになっています。
52:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:59:27.05 ID:1sM9NdHQ0
「一つだけ、修正されてない」
私もこうして現物を持っているのでチェックはしたはずですが、
その時は気付きませんでした。
マネージャさんはこのことを言っていたのかしら。
53:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:59:57.09 ID:1sM9NdHQ0
5
翌日、指示通り早めにスタジオ入りしました。
白い布で囲われたスペースでは、今まさに撮影が行われているようです。
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