過去ログ - 高垣楓「私、猫になりたいんです」
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47:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:56:32.13 ID:1sM9NdHQ0
 そのようにして、一ヶ月ほどが過ぎました。

 ……けれど、例のお話は一向に考えがまとまっておらず。
 マネージャさんと会う機会もなかったので放り出し気味です。

以下略



48:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:57:01.46 ID:1sM9NdHQ0
『……ちょっと、聞いてる?』

「あ、はい、大丈夫です。明日、一時間はやく集合」

『よろしい。……あー、あとさ、全然関係ないんだけど。
以下略



49:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:57:27.53 ID:1sM9NdHQ0
 なんで、マネージャさんはそんなことを聞いたのかしら。
 少し気になったので、押し入れから段ボールをひっくり返して、
 件の雑誌を捜してみることにしました。

 一応、自分が載った雑誌はもらえるので、記念というわけではないですがとってあります。
以下略



50:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:57:56.31 ID:1sM9NdHQ0
 いくつかの雑誌を捲るにつれ、段々と思い出してきました。
 朝、コンタクトレンズをつけてる時に、
 落として踏んづけて割ってしまったのです。

 その頃は予備なども持っておらず、カメラマンさんに事情を説明して、
以下略



51:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:59:00.21 ID:1sM9NdHQ0
「一昨年の十一月号……あ、これだ。このコート、覚えてる」

 私が載っているページはブランド指名を受けたわけでもないので、特に特徴のないカットでした。

 しかも前後に目玉の大物モデルの特集があって、緩衝材みたいな扱いになっています。
以下略



52:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:59:27.05 ID:1sM9NdHQ0
「一つだけ、修正されてない」

 私もこうして現物を持っているのでチェックはしたはずですが、
 その時は気付きませんでした。
 マネージャさんはこのことを言っていたのかしら。
以下略



53:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:59:57.09 ID:1sM9NdHQ0

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 翌日、指示通り早めにスタジオ入りしました。
 白い布で囲われたスペースでは、今まさに撮影が行われているようです。
以下略



54:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 20:00:30.87 ID:1sM9NdHQ0
 ブースでぱしゃぱしゃ撮影されているのは、いわゆる若くてぴちぴちの子です。
 明るい色の髪の毛をくるくるに巻いていて、ずっと見ていたら目が回りそう。
 とびきりの笑顔を弾けさせ、腰をくねっと入れて元気さをアピール。

 うーん、すごい。
以下略



55:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 20:01:00.65 ID:1sM9NdHQ0
「これ、同じ雑誌の撮影なんですか?」

「そうよ。なんで?」

「いや、さっきの子は髪の毛くるくるで、元気な感じでしたけど……この子はクールな感じというか」
以下略



56:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 20:01:38.76 ID:1sM9NdHQ0
「あの子、モデルじゃないんですね?」

「ご名答。デビューし立て、目下売り出し中のアイドル、渋谷凛だそうよ」

「渋谷、凛ちゃん……」
以下略



57:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 20:02:06.06 ID:1sM9NdHQ0
 さておき。
 こういうケースはちょくちょくあります。

 昨今のファッション雑誌は何も被写体の全てが専属のモデルというわけではありません。
 女優さんやアイドルさんが務めることもよくあるのです。
以下略



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