10: ◆ULuwYLs/ds[sage]
2016/11/18(金) 18:22:51.43 ID:GyAl+0mHo
  
 「ごめんなさい。すぐに出る準備をしますから」 
  
 私が荷物をまとめようとしていると後ろのほうから呼び止める声が聞こえる。 
  
11: ◆ULuwYLs/ds[sage]
2016/11/18(金) 18:33:03.71 ID:GyAl+0mHo
  
 お散歩っていってもプロデューサーさんの中では目的がしっかりあるみたいで、事務所の最寄りの駅から電車に揺られていく。 
  
 変装用の帽子を気持ち、深めにかぶりながら。 
  
12: ◆ULuwYLs/ds[sage]
2016/11/18(金) 18:43:11.63 ID:GyAl+0mHo
  
 「お、そろそろかな?」 
  
 車掌さんのアナウンスに耳を傾けながらプロデューサーさんが私の肩を叩く。 
  
13: ◆ULuwYLs/ds[saga]
2016/11/18(金) 18:53:16.18 ID:GyAl+0mHo
  
 「いらっしゃいま……せ……」 
  
 よく見慣れたお花屋さん、そのカウンターにはエプロンを身に着けた凛ちゃんが驚いた顔をしながら交互に私とプロデューサーさんを見て、大きく息をつく。 
  
14: ◆ULuwYLs/ds[saga]
2016/11/18(金) 19:04:05.41 ID:GyAl+0mHo
  
 いいんだよ。台風だって来たばっかりだしだなんて少し意味が分からない言葉を並べながらプロデューサーさんが店内のお花を物色し始める。 
  
 「肇のプロデューサーっていつもあんな感じだったっけ?」 
  
15: ◆ULuwYLs/ds[saga]
2016/11/18(金) 19:12:40.17 ID:GyAl+0mHo
  
 「台風といえば、大丈夫でしたか?」 
  
 寮にいた私たちとは違って凛ちゃんは自分のお家(だからここになるのかな?)に居た訳だからこうして会うのは一週間ぶりになる。 
  
16: ◆ULuwYLs/ds[saga]
2016/11/18(金) 19:21:30.12 ID:GyAl+0mHo
  
 「いいのあった?」 
  
 「ひゃあっ!」 
  
17: ◆ULuwYLs/ds[saga]
2016/11/18(金) 19:28:47.78 ID:GyAl+0mHo
  
 「んーとね。あぁ、ここには無いんだけどもうすぐこれが届くけど、どう?」 
  
 凛ちゃんが指をさしたところを見てプロデューサーさんはなるほどと呟く。 
  
18: ◆ULuwYLs/ds[saga]
2016/11/18(金) 19:34:58.64 ID:GyAl+0mHo
  
 凛ちゃんのお店から離れて、噴水の見える公園のベンチへと腰かける。 
  
 すっかりと空は秋のものになっていて、周りの木々も少しずつだけど色づいている。 
  
19: ◆ULuwYLs/ds[saga]
2016/11/18(金) 19:40:15.17 ID:GyAl+0mHo
  
 「肇の実家はやっぱり秋になると紅葉が綺麗なのか?」 
  
 ふと、思い出したようにプロデューサーがどうなの? と尋ねる。 
  
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