過去ログ - 祥鳳「剣崎さん!」 剣崎一真「全ての人と艦娘を守る、それが俺の仕事だ!」
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5: ◆li7/Wegg1c[saga]
2016/11/28(月) 16:03:08.07 ID:Hsa8pKZ70





森の中へ逃げ込むと、ブレイドは翼を畳んで着陸し、祥鳳を降ろした。

「大丈夫か? 血が流れてるぞ」

祥鳳に簡単な止血を施したあと、剣崎は変身を解いた。だが、その姿はかつて祥鳳が見たものではなかった。

「剣崎さん、その体は……?」

彼の身体は怪物の姿のままだった。

「ごめん。驚かせちゃって。俺、ときどきこんな風になっちまうんだ……」

剣崎は苦笑した。口が裂けた凶悪な顔だったが、なぜか祥鳳は怖いと思わなかった。

たとえ外見が怪物でも心は優しい剣崎のままだということを、彼女は理解していたからだ。

「まあでも、そろそろ収まるかな……」

しばらくすると、剣崎は怪物の姿から人間の姿へと戻った。その緑色の血だけは変わらぬままだったが

「ありがとうございます、何度も助けてくれて」

「いいよいいよ。それより、怪我はない?」

「えぇ。でも……」

祥鳳は悲しげに俯いた。そして、肩を震わせて嗚咽した。

「なんで……。なんで瑞鳳たちが……!」

仲間と妹に襲われたことがショックだったのか、あるいは裏切られたことが悲しかったのか、祥鳳は大粒の涙を零した。

「こんなの……。こんなのって……!」

祥鳳は悲しかった。仲間に裏切られたことが、最愛の妹に裏切られたことが苦痛であり悲しくて仕方が無かった。

しばらく、剣崎は彼女をそのままにしておいた。今はまず落ち着くまで泣かせた方がいい。

だが、彼女の悲痛な泣き顔は剣崎の心を暗くするものであった。




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