80:名無しNIPPER[saga]
2016/12/09(金) 20:08:09.03 ID:a5TrzS6l0
それとも、私の変装云々はただの口実で……実は、春菜さんと……?
いいえ……そんな事、考えたくもありません。Sさんが私以外の人に好意を抱いているだなんて……知りたくも無いのです。
81:名無しNIPPER[saga]
2016/12/11(日) 05:32:14.73 ID:qNCL5+3M0
あの打ち合わせの日から数日が経ち、遂にラジオの撮影日を迎えました。
私の数少ない持ち番組の一つ……本来であれば楽しみな時間の一つなのですが、今日は……そういう気分にはなれません。最近の私は……何をしても気が紛れる事が無いのです。
82:名無しNIPPER[saga]
2016/12/11(日) 05:32:51.28 ID:qNCL5+3M0
そうやって悩んでいる内に数分が経ち、時間が経ち過ぎてしまったせいか、口をつけないまま放置していた紅茶はすっかり冷めていました。
冷めたからといって、捨てる訳にもいかず……私はそれに口をつけるのですが、あまり……おいしくはありません。
83:名無しNIPPER[saga]
2016/12/11(日) 05:33:20.18 ID:qNCL5+3M0
これでは……ゲストに来てくれる智絵里さんにも……申し訳無いです。いっその事……代役でも出せたら……いえ、自分の番組に代役だなんて……無理に決まってます。
「何で……こうなってしまったのでしょう……」
84:名無しNIPPER[saga]
2016/12/11(日) 05:33:56.79 ID:qNCL5+3M0
「あれ? 文香さん?」
そんな風に考えていると……背後から聞き覚えのある声がして、私は後ろを振り向きました。
85:名無しNIPPER[saga]
2016/12/11(日) 05:34:38.99 ID:qNCL5+3M0
「え、ええ。そう、ですね……」
けれども、そんな笑顔を見せられても……今の私にはこんな返ししかできません。ありすちゃんの眩しい光を以てしても、私の心に巣くった闇を照らす事はできないのです。
86:名無しNIPPER[saga]
2016/12/11(日) 05:36:56.93 ID:qNCL5+3M0
とりあえず出勤なのでここまで。
現状の文香は既に感情が爆発寸前です。
一体、誰がそれに火を着ける事やら……。
87:名無しNIPPER[saga]
2016/12/12(月) 07:10:58.51 ID:XA9AQxN00
「あっ、いえ……その……この後にラジオ撮影がいて……それについて考えていたんです」
けれども、私は……本当の事をありすちゃんに話す事はしませんでした。話す訳にはいきません。
88:名無しNIPPER[saga]
2016/12/12(月) 07:12:38.72 ID:XA9AQxN00
「所で……ありすちゃんは、どうしてここに……?」
「あっ、実は……待ち合わせをしてるんです」
89:名無しNIPPER[saga]
2016/12/12(月) 07:13:11.57 ID:XA9AQxN00
「Aさんと今から買い物……いえ、デートに行くんです」
90:名無しNIPPER[saga]
2016/12/12(月) 07:41:42.78 ID:XA9AQxN00
Aさん……ありすちゃんの担当プロデューサーさんですね。成程……道理で嬉しそうだった訳です。
しかも、わざわざ買い物をデートと言い直す……以前のありすちゃんでは、考えられない事です。
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