13: ◆GWARj2QOL2[saga]
2016/12/05(月) 21:09:11.92 ID:XfSadNeEO
ここは何処だ。
至って純粋な疑問をぶつけたつもりだったが、それを意外な質問だという顔で返したカズマ。
「…」
よく見ると、彼の格好は、何かがおかしい。
布製の服ではあるが、何処か民族的なものを匂わせるような衣装だ。
おまけに、彼が腰に携えた刃渡り40cmはありそうなサバイバルナイフ。
背中には弓矢一式が揃っている。
「…まさか、お前何も知らねえってわけじゃねえだろうな?箱入り娘か?」
「え…?」
「この辺の森や山は出るんだよ。魔物が」
「…魔物…?」
「えええ…?魔物すら知らない?」
「…」
会話が、まるで噛み合わない。
訳が分からない。
先の大ムカデは本物だったとして、彼はそれを「魔物」とやらの一言で片付けた。
つまり、彼が言ったことは、こういうことだ。
『この光景は、珍しい事ではない』
「…」
自分が今、どういう状況下に置かれたのか。
ほんの少しだけだが、彼女はそれをようやく理解することに、した。
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