164: ◆GWARj2QOL2[saga]
2016/12/23(金) 23:41:28.45 ID:98IHJeJGO
「…ん?」
「何?」
「…あれ…」
その時だった。
未央が何かを発見し、指を差す。
「…?」
目を凝らすと、数十メートル離れた向こうに、何か蠢くものを発見した。
「…」
もぞもぞと、何かが這っている。
それが何か、視認することは出来ないが、未央にはなんとなく予想することが出来た。
「…」
地を這う、何か。
それは、未央や卯月が散々見てきたもの。
「ごめん美嘉姉。離れて」
未央は既に、それを何匹も始末してきた。
しかし口頭で伝えただけでも青ざめた顔をした美嘉には、到底直視出来るものではないと判断し、彼女を後ろに下がらせた。
「…え、マジ…?」
「…マジ」
向こうからゆっくりと近づき、それでいてもはっきりと分かる、殺意。
殺意というよりは、本能。
二人が握り飯に手を伸ばしたのと同じ感覚で、近づく、それ。
「…大ムカデだよ」
「…アタシ、目閉じてるから…」
大ムカデの大群が、こちらに向かって近づいてきていたのだ。
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