84: ◆GWARj2QOL2[saga]
2016/12/13(火) 23:54:02.60 ID:JiQ2i3Q8O
「あらあら…そうかいそうかい。迷い込んじまったかい…」
一軒屋のドアを一応叩いた。
叩いたのは、呼び鈴が見当たらなかった為だ。
85: ◆GWARj2QOL2[saga]
2016/12/13(火) 23:55:00.13 ID:JiQ2i3Q8O
「…この星はね、言わばもう一つの地球。またの名を怪魔界。そう呼ばれてるんだ」
この老人は、何を言っているのか。
もしかしたら、まともな人間ではないのか。
86: ◆GWARj2QOL2[saga]
2016/12/13(火) 23:55:49.63 ID:JiQ2i3Q8O
「昔はこの辺にも人が大勢いたんだけどねぇ…皆、食われちまったんだ」
「…どなたに…?」
「魔物さ」
87: ◆GWARj2QOL2[saga]
2016/12/13(火) 23:56:52.05 ID:JiQ2i3Q8O
「えーと、凛。状況を整理するよ?先ず…ここは日本…ですらない」
「…みたい」
「…っていうか、地球ですら、ない…?」
88: ◆GWARj2QOL2[saga]
2016/12/13(火) 23:57:51.46 ID:JiQ2i3Q8O
あれから、アマネの話を改めて一から聞いた。
仮に、アマネの話が嘘でないとしたならば。
今、自分達が元の世界に帰る手段など、何処を探しても見当たらない、ということだ。
89: ◆GWARj2QOL2[saga]
2016/12/13(火) 23:59:36.69 ID:JiQ2i3Q8O
「やめておくれよ。本来なら名前を出すのも怖いんだ」
怖い。
それ程までに、畏怖の対象とされる組織が、この星を支配しているということ。
90: ◆GWARj2QOL2[saga]
2016/12/14(水) 00:00:27.85 ID:8Z8oeJK8O
「アマネさーん。持ってきたよー」
「あいやアンタ…見た目によらず力持ちだねぇ…」
「んー…この丸太中身スカスカなんじゃないの?持ってる感覚無いよ」
91: ◆GWARj2QOL2[saga]
2016/12/14(水) 00:01:08.72 ID:8Z8oeJK8O
「…んん…参ったねぇ。アンタら、大の男20人分は働けるんじゃないかい?」
「いやー…訳わかんない…」
火を起こし、食事の準備をしているアマネを見ながらまじまじと思う。
92: ◆GWARj2QOL2[saga]
2016/12/14(水) 00:02:12.20 ID:8Z8oeJK8O
今まさに、その救世主が自分達なのではないかと考えた時、アマネに念を押された。
顔に出ていたのか、それともこれもまた年の功というやつなのか。
「ちょっとばかし強くなったからって、世界を動かせるだなんて思わない事だよ。慢心はいつだって人を殺せるんだ」
93: ◆GWARj2QOL2[saga]
2016/12/14(水) 00:03:08.14 ID:8Z8oeJK8O
「…」
「…」
流石に寝具は三人分も無かったようで、一人分の布団を二人で分けることにした。
214Res/201.37 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。