18: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2016/12/07(水) 21:43:08.92 ID:Q/KsUm3o0
幸子はそれでもまだぐずぐずと不満を口にしていたので、「せめて朝飯くらい食べてくか?」と言ってみると、不満が止まり、「はい」と短く返ってきた。
米を炊く時間はなかったが、冷凍ご飯を見つけたのでそれをレンジで温め、ついでにウインナーと卵をフライパンで焼く。
こたつで向かい合ってそれらを黙々と食べていると、ちょうど幸子が箸を置いたところでチャイムの音が聞こえてきた。
財布から一万円を抜き出し、幸子へ手渡す。
タクシーの扉が閉まる直前に「また来ても良いですよね?」と幸子が問いかけてくるので、俺は「その時は俺が迎えに行く」と返した。
幸子は満足そうな笑みを残して去って行った。
さて、幸いにして、今日は日曜日だ。
わけのわからないことだらけだが、一旦全てを忘れて、昼寝でもしよう。
再びスーツを脱ぎ捨て、パンツ一枚になる。
些か冷えるので暖房のスイッチを入れ、そのまま俺は布団を被って眠りについた。
目覚めた場所は、事務所の執務室だった。
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