過去ログ - P「輿水幸子は無数に存在する」
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46: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2016/12/08(木) 21:48:20.03 ID:LNih3IB00
 なんとかこれで、幸子の帰る場所は確保できただろう。
 幸子が再び登校を始めても、同じ結果を辿りはしない。

 問題は、折れた幸子の心を治す方だ。

 こちらに関しては、乱暴な手段は使えない。
 ただただ、幸子と話すしかない。
 すでに引き籠もりはじめて一週間だ。時間が解決する保証はない。

 俺は幸子の自宅を訪問した。
 現れた幸子の母親は疲れきった表情で、俺の顔を見ると少しだけ眉をひそめる。
 しかし、頭を下げて頼み込むと、家の中へは入れてくれた。

「幸子は部屋へ籠もりっぱなしなんですか」

「……ええ、外に出るのは、お手洗いとお風呂くらいですね」

 居間に通され、お茶を出してもらう。
 口をつけると、熱いお茶が体に沁みた。

「食事はどうされてますか」

「私が運んでいます。少し経つと部屋の前にお盆が置かれるので取りに行っているのですが、食事は半分ほどしか減っていません」



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