過去ログ - P「輿水幸子は無数に存在する」
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59: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2016/12/08(木) 22:20:54.69 ID:LNih3IB00
「言い訳に聞こえるかもしれませんけど、ボクもただ逃げてたわけじゃないんですよ。芸人じゃなくなれば良いのかな、て。もし仮にアイドルに見えてないんだとしたら、アイドルだって思ってもらえるようにすれば良いのかな、て。ここに籠もっている間も、他のアイドルの動画を観て、研究してたんです。ボクの目指すアイドル。その場所へ辿り着く道程を探してました。頑張ってたんです。心は確かに折れましたけど、粉々にまではなってません」

「……なんてったって、ボクですからね」と、冗談めかして言った幸子は優しげに笑う。

「……でも、きっちり心は折れてましたから。だからって外に出ようとは思いませんでした。どうせ無駄だと思ってました。事務所に戻るなんて、考えられなかったんです」

 幸子はそこで一度言葉を止めた。
 表情を確認しようと首を回すと、幸子の顔もこちらへ向いている。

「プロデューサーさんがやってきてから、言葉を聞いてから、少し考え方が変わりました。しなくて良いって言われたことが、本当にしなくて良いことなのか、疑問を持ちました。そしたら、これまでの仕事に少しだけ愛着が持てました」


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