13:紅葉[saga]
2016/12/30(金) 15:42:35.48 ID:6+BdviU/0
それは人間の脳に埋め込むことで脳内の情報処理を助ける装置。
脳を通る情報の中には勿論、体を動かす命令信号も含まれている。チップを介す事で、身体そのものの動きを自らの意思通りに動かすことが出来る、いわば『自分』という肉体を動かすリモコンのような役割を果たすことが出来、それによって人間の白兵戦闘技術は格段に向上した。
しかし、バトルチップには欠点があった。
拒絶反応だ。
脳内に異物を入れる訳だからそれは当然とも言えた。
ある人はチップを埋め込んだ時点で何も考えることの出来ない木偶となり、ある人は狂い、ある人は肉体に異常が見られた。
チップの開発は失敗に終わったかと思われた。
しかし、被験者の数人は普段通りの生活を営み、また身体能力の発達が見られた。
彼らは悪魔と戦うことを政府より命じられ、戦場へと歩を進めた。
結果は────相打ち。
そのチップで強化された身体機能は悪魔とも同等に渡り合える程だったが、被験者達は自分の肉体の限界を超えた運動をしていた。
普通ならばそんなことはない。汗をかき、筋肉が軋み、息は荒くなる。
被験者達はその肉体からの危険信号を無視したまま戦闘を続け、そして自分の意思では肉体を動かすことすらできないほどの疲労がたまり、倒れた。
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