過去ログ - エスペランサ
1- 20
9: ◆1aBMjONGbo[saga]
2016/12/11(日) 21:20:33.16 ID:AKS0bnEEO
『────そのため、政府は公安局による武力制圧を考慮に入れ、慎重に話し合っていく方針のようです。』

『速報です。きょう未明、ハナニラの市内にある一軒家で2名の死体が見つかりました。
ひとりは五十代半ばの男性、もうひとりは二十代の女性と見受けられます。』

『2人は家主であるヒュー・スクリントン氏とその娘、ケイシー・スクリントンであるとの見解がなされていますが、死体はバラバラにされ、直接の死因は特定できていません。』

『その手口から公安はこの事件を“デモンズデッド”と見ており、専門機関への依頼を要請するとの事ですが、これで今月の────』

ブツン。


女性アナウンサーの声は途絶え、室内は静寂に包まれる。その中、重く長いため息をついたのはたった今テレビを消した男性だった。

「まったく、嫌んなるよ……どう思う?クレア。」

クレアと呼ばれた少女は答える。

クレア「今月に入って……8件目、か。2日に1回はデモンズデッドが行われてるって計算になるね、単純計算だと。
ねぇウォケル。今度もまた“ヒトガタ”の仕業だと思う?」

ウォケルはこめかみを掻き、やれやれと言った感じで頷く。

ウォケル「まぁそうだろうな…今回のは何でも家の中で殺人は行われたらしい」

クレア「中で……?それって…」

ウォケル「あぁ。今までよりももっとヒトに近い形で、もっと狡猾に獲物を狙っている」

ウォケル「もしこのまま状況が変わらないなら」

ウォケルは一旦言葉を切り、言うのをはばかるように息を呑む。そして、長いため息とともにこう言った。

ウォケル「“僕ら”の出番は増えるね」




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
14Res/12.28 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice