2: ◆/QaUkwW1af/m[sage saga]
2016/12/18(日) 00:22:39.68 ID:UZdGAeCf0
「もりくぼ、もう帰ってもいいですか?」
初めて会った時、ああ、この子と離れちゃいけないと強く感じた。
3: ◆/QaUkwW1af/m[sage saga]
2016/12/18(日) 00:23:16.23 ID:UZdGAeCf0
約束通りに再会できて、すぐに辞めたいと言われた時には柄にもなく引き留めてしまって。
優しいきみにつけ込むような、少し卑怯な頼み方までして。
それでも、離したくなかった。
4: ◆/QaUkwW1af/m[sage saga]
2016/12/18(日) 00:24:14.90 ID:UZdGAeCf0
こっそり二人で帰る道。
繋いだ手と手、寄り添う肩と肩。
少し思い出に浸ってたと言ったら、ぢゃあ一緒に思い出話でもしましょうか、と。
5: ◆/QaUkwW1af/m[sage saga]
2016/12/18(日) 00:24:49.47 ID:UZdGAeCf0
******
「ぁつぅーぃー……」
6: ◆/QaUkwW1af/m[sage saga]
2016/12/18(日) 00:25:42.21 ID:UZdGAeCf0
我慢できずにのそのそ這って、ガタガタいいながらクビを振ってる扇風機を無言で固定し、私に風が来るようにしました。
暑さにやられて、あなたの声もいつも以上にけだるげ。
7: ◆/QaUkwW1af/m[sage saga]
2016/12/18(日) 00:26:26.24 ID:UZdGAeCf0
私の右足と、あなたの左足がぴったりくっ付き、残りの足が左右から残り少ない涼を求めてバタバタとポジション争い。
こんなにくっ付いて動きまわったら余計に暑くなるなんて、分かっているのに。
8: ◆/QaUkwW1af/m[sage saga]
2016/12/18(日) 00:26:53.14 ID:UZdGAeCf0
ちょびっとくっつく腕と腕。でも、繋げず手持ち無沙汰な手と手が今の私達っぽかったり。
お互い上手く足と足がおさまって、しばらく。
扇風機の風より、くっついてるもりくぼたちの体温の方が勝って、結局。
9: ◆/QaUkwW1af/m[sage saga]
2016/12/18(日) 00:27:31.76 ID:UZdGAeCf0
***
「あの後、押入れからビニールプールを出してアパートの裏庭で入ったっけな」
10: ◆/QaUkwW1af/m[sage saga]
2016/12/18(日) 00:27:58.42 ID:UZdGAeCf0
「また、プールしような」
「うぅ……。むーりぃー……」
11: ◆/QaUkwW1af/m[sage saga]
2016/12/18(日) 00:28:31.54 ID:UZdGAeCf0
******
今日のレッスンは特別大変だったらしい。
12: ◆/QaUkwW1af/m[sage saga]
2016/12/18(日) 00:28:58.39 ID:UZdGAeCf0
事務所の中の隠れられそうな場所を探して。
近くの女性スタッフやらアイドル捕まえてトイレにいないかも見てもらい。
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