過去ログ - 魔法使い「マスター、ここは何処なの?」
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21: ◆z7cIwVvuXI[saga]
2016/12/20(火) 22:00:59.64 ID:Etww+TPy0
開始の合図が聴こえた。


金属音。金属音。金属音。


勇者にも剣を向けて来た。開いていた脇にカウンターを叩きこむ。綺麗に入らなかったようで、後ろから敵意を感じたがそれはすぐに消えた。


振り返ると縄を振り回すカウボーイがいて、勇者の剣に縄をひっかけていた。


剣を放り投げ、慌てたカウボーイの鳩尾に蹴りを叩きこむ。剣を拾い上げようとし、その間に斬りつけてきたエルフに拳を叩きつけた。


剣を構えると、そこには斧を持ったゴブリンがいた。斧を振りかぶり隙だらけの体に剣技を突き付けたが少しも痛そうにせず勇者に斧が向かう。


少し掠り、勇者は膝を折る。それに追撃をかけるゴブリン。


斧に剣を当て、軌道をずらし今度は完璧にかわした。


勇者「らあっ」


ゴブリンの足を集中的に攻撃し、よろめいたところに気合の一撃を叩きこみ倒した。


次は武闘家が仕掛けてきた。


武闘家「せい!」


勇者の頬に衝撃が走り、吹っ飛ぶ。


武闘家「ゴブリンを倒したからどれほどかと思ってみたが大したことがないな! 期待した俺が馬鹿だった!」


勇者「糞ッ」


武闘家の明らかな挑発に乗り、剣を振り上げたところに拳を叩きつけられる。一発、二発と後に響きそうなダメージを食らう。


小技で攻めるがすべてかわされ、また一発もらう。


勇者は武闘家に向かって剣を投げ、勝機をなくしたと思った格闘家はそれを躱し最後の一発を当てようとした。


しかし武闘家はそこで転んだ。


武闘家「縄だと!? いつのまに」


先ほど投げた剣に縄がかかっており、うまく武闘家の足にグルグル巻きになっていた。


勇者「やーッ!」


慌てた武闘家の腹を貫き、勇者は残り人数を確認した。


剣士「どうも、良い戦いをしようとは言いましたが、最後まで残るとは予想外でした」


そこには勇者と同じく満身創痍の剣士だけがいた。


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