過去ログ - 【DQ7】マリベル「アミット漁についていくわ。」【後日談】
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155: ◆N7KRije7Xs[sage saga]
2016/12/28(水) 19:38:17.41 ID:HiFRyoCx0





*「たいへんだーーーっ!」





少女の言葉は駆け込んできた一人の男に遮られた。

*「まものが… 魔物が 村に 向かってきているぞ!」

その男は昨晩船を任せた舟守の漁師だった。曰く海を見ていたら村の方に魔物の群れが向かっていくのを見つけ、慌てて先回りをしてきたという。

*「なんということだ!」

*「どうしよう もう 魔物なんて いなくなったと 思ってたのに……!」

*「もうだめだ… おしまいだ……!」

もともと戦いとは無縁な平和な村というだけあって、住人たちの中に魔物と戦える者など誰もいなかった。

ボルカノ「おい! アルス いったい どうしたってんだ!」

アルス「父さん! 魔物が 村に 向かってきているんだ!」

ボルカノ「なんだと!」

騒ぎを聞きつけてやってきた父親に少年が手短に説明する。

*「ボルカノさん! 魔物が! 村の東に 魔物がっ!」

遅れてやってきた修道女が血相を変えて叫ぶ。

アルス「マリベル!」

マリベル「うん!」

少年と少女は目を合わせ、住人に避難するよう指示を出そうとした。

その時だった。

ラグレイ「みなさん!」

*「……!」

ラグレイ「みなさんは この家の 南にある階段から 地下へ 避難してください!」
ラグレイ「わたしは ここにいる アルスどのたちと 魔物を 迎え撃ちます!」

アルス「ラグレイさん…!」

*「で でもそれじゃ あんたたちは…!」

ラグレイ「心配ご無用! みなさんのことは 男ラグレイ 命に代えても お守り通します!」

ニコラ「ラグレイどの…!」

*「みなさん こちらです! わたしに ついてきてください!」

給仕人の娘が大声で叫び住人を誘導する。

アルス「父さんは みんなが 避難し終わったら 入口をふさいで!」
アルス「ぼくが 合図するまで 決して開けないで。」

ボルカノ「しかし アルス!」

アルス「父さん…… ぼくたちを信じて。」

ボルカノ「…………………。」
ボルカノ「死ぬなよ 息子よ。」

アルス「……わかってる!」

拳を打ち付け合うと少年は一目散に走り出した。



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