過去ログ - 【DQ7】マリベル「アミット漁についていくわ。」【後日談】
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52: ◆N7KRije7Xs[sage saga]
2016/12/24(土) 12:00:55.30 ID:8lPBK+pa0
日も完全に沈んだころ、カジノを擁する港町は昼に見た市の活況とはまた違った喧騒に包まれていた。誰もが浮足立ち、妖しく光るランタンが建物の輪郭をくっきりと浮かばせる。

夜の街。

そんな言葉がぴったりと当てはまる。

そしてより多くの人の息遣いが、市場を抜けた先の一際大きな建物から聞こえてくる。

*「それでは 今宵 世界を救った英雄と 同じく女神様の ご厚意を賜りまして 祝杯を あげましょうぞ。」
*「乾杯!!」



*「「「「かんぱーいっ!!」」」」



賭博場の一階では普段使われない卓や椅子を持ち出して席が並べられた。
それらに囲まれた支配人が号令を挙げると一斉に杯を打ち合う甲高い音が響きあった。

コスタールでは日常的に飲まれているエール酒が、蔵からこれでもかと運びこまれ存分に振舞われた。
チップをはずまれホクホク顔の料理人や給仕者がせわしなく行きかい、山ようなの料理を次々と運んでくる。

ボルカノ「しっかし マリベルおじょうさんには 本当に 頭があがりませんな。あのままじゃ 明日からの漁に 支障がでるところでしたよ。」

コック長「いやはや おかげ様で 調理の手間も省け 一回分の食費も 浮きました。」

マリベル「コック長が 調理を始める前で よかったわ。作ってもらって 食べられないんじゃ 申し訳が立たないもの。」

*「おれ おじょうさんに 一生 ついて行きます!」

マリベル「もう おおげさねえ。」

*「オレ このまま ここに取り残されちまったら どうしようって 思ってたんです。」
*「そんなことになったら オレは… おれぁ…。」

船員の一人は早くも泣き出す始末。

最初こそ近くにいた者たちと料理を頬張っていた参加者たちも、
ある程度腹が満たされたのか次第に席を立ち始め、少女の周りはすっかり人だかりとなっていた。

*「女神様 ささっ ぐいっと いってくだせえ! うぇっへっへ。」

*「ああん 女神様 こっちで 一緒に 飲みましょうよ!」

*「み 水…。」

*「おーい 酒だ! 酒 もってこい!」

*「おい 誰だ 足 踏んだやつ!」

マリベル「えっ ちょっと まだ 空いてないってば!」

*「おお〜 欲望の街に 舞い降りた 女神〜 その名は マリベル〜。」 

もうめちゃくちゃである。

*「あら〜 英雄の お兄さん ハンサムじゃない。」

*「お姉さんたちと ご一緒に いかが〜?」

*「わはははっ! あんちゃん ほれほれ もう一杯!」

アルス「えっ あれっ…!?」

慣れない歓迎ぶりに戸惑い助けを求めようにもどこに誰がいるのかさえわからない。

敢え無く二人ともされるがままに時が過ぎていくのだった。





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