過去ログ - 【DQ7】マリベル「アミット漁についていくわ。」【後日談】
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592: ◆N7KRije7Xs[sage saga]
2017/01/11(水) 19:34:40.14 ID:LLGD6zi70

少年から飛び出した突然の言葉に少女は一瞬理解が遅れ、ややあってから驚いた表情で少年の方を振り向いた。

かくいう少年は杯の中を見詰めながら少し照れた顔をしている。

アルス「いや なんでもない。忘れて。」

マリベル「ばっ ばっかじゃないの!?」
マリベル「な なんで あたしが あんたと お風呂に……。」

真赤になって少女は小さく叫ぶと再びそっぽを向いて黙り込んでしまった。

アルス「ごめん。」

短く謝ると少年は杯の中の残りを一気に飲み干す。

アルス「マスター ごちそうさまでした。また いつか。」

そう言って少年は多めのお金を置いて席を立つ。

*「ありがとうございました。」

アルス「おやすみ マリベル。」

マリベル「…………………。」

それだけ残して少年は静かに扉を開け、表へと出て行ってしまった。

マリベル「…………………。」

“バタン”という重たい音が店内に木霊し、一人の客が帰って行ったことを報せる。

マリベル「…ばかアルス。」

独りいなくなった少年に呟くと、少女は自分の中にわだかまる複雑な思いを洗い流すように残りのハーズ酒を飲み干した。

マリベル「マスター もう一杯。」

*「かしこまりました。」

店の主人は何も言わずに黙々と酒を作り始める。

そうして再び店内には男たちの楽しそうな声とステージを踏み鳴らす踊り子の靴音、
そして氷がグラスを叩く音だけが静かに響いていったのであった。





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