過去ログ - 【DQ7】マリベル「アミット漁についていくわ。」【後日談】
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606: ◆N7KRije7Xs[sage saga]
2017/01/12(木) 19:15:07.02 ID:/ZAUKCR40

コック長「ん?」

日が昇り始めた頃、アミット号の料理長はいつものように網元の令嬢を起こして朝食の準備に取り掛かるために調理場へと続く扉を開けた。



マリベル「あら おはよう コック長。」



少女は既に起きて着替え終えていた。

コック長「珍しく 今日は 早いですな マリベルおじょうさん。」

マリベル「うん まあね。」

そう言って少女は微笑む。

コック長「……なにか いいことでも ありましたかな?」

マリベル「へっ? あ いや そんなことないわよっ?」

コック長「…わしに 隠し事しても ムダですぞ。」

上擦った声で少女は誤魔化そうとする少女に料理長は片眉を上げて釘をさす。

マリベル「べ 別に いいじゃないの。」

コック長「なにやら 肌のつやが いつもより 良くなっているような……。」
コック長「さては 昨晩でも 温泉に入りましたかな?」

ずずいと寄って少女の顔をまじまじと見つめると料理長はズバリと少女の隠し事を当てて見せる。

マリベル「っ……。」

コック長「良かったですな ちゃんと 誰にも見られず 入れたんですか?」

絶句する少女に対して料理長は特に顔色を変えずに質問を続ける。

マリベウ「え ええ まあね……。」

コック長「……ふうむ。ははあ そういうことですか。」

歯切れの悪い少女を見てコック長はある仮説を立てる。

マリベル「な なにっ?」

コック長「いやいや なんでも ありませんぞ。」

マリベル「ちょっと コック長 何か 勘違いしてないでしょうね!」

コック長「何がですかな?」

マリベル「うっ……。」

その“何が”が言えず少女は押し黙る。

コック長「いいんです 言わなくても。わしは わかっておりますし 誰にも 言いませんからな。」

マリベル「えっ ち ちが……。」

コック長「さて それでは あいつを起こしますから ちょっと 待っててください。」

そう言って料理長は少女の言葉を最後まで聞かずに隣の部屋へ出て行ってしまう。



コック長「……おい 起きろ。朝だぞ。」



*「……うーん…。」



マリベル「…………………。」
マリベル「どうして あんなに 勘がいいのよ!」

一人になった部屋で少女は誰にも聞こえないように小さく叫ぶのだった。



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