過去ログ - 【デレマスSS】加蓮「意地とプライド」
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◆uYNNmHkuwIgM
2016/12/24(土) 15:16:35.70 ID:a32PSQZi0
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加蓮「よーっし、レッスンはここまで。じゃあ、みんなで歌おっか」
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◆uYNNmHkuwIgM
2016/12/24(土) 15:17:32.43 ID:a32PSQZi0
加蓮「はーい、じゃあ最後に加蓮サンタからみんなにプレゼントだよー。でも、私欲張りサンタだから、プレゼントあげるだけじゃ嫌なんだ」
加蓮「だから、いつか、病院を卒業した時に私にプレゼントを返しに来てね。いつまでも、待ってるから」
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◆uYNNmHkuwIgM
2016/12/24(土) 15:18:49.20 ID:a32PSQZi0
最後の1人まで渡し終えて、私は違和感に気がつく。あれ?一個プレゼントが余ってる。
みんなにプレゼントが行き渡ってるのを確認する。おかしいな?朝、プロデューサーさんと一緒に数を間違えてないか確認したのに。
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◆uYNNmHkuwIgM
2016/12/24(土) 15:19:54.14 ID:a32PSQZi0
一つだけ余ったプレゼントを持って、私は看護師さんの案内について行く。途中で話を聞くと、かれこれ数年は入院し続けている重病の女の子らしい。
長すぎる入院生活に嫌気がさして、ただただ治療を受け続けているだけの状態らしい。なんかそんな子、どこかで聞いたことある。きっと美少女だって思うな。
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◆uYNNmHkuwIgM
2016/12/24(土) 15:21:29.55 ID:a32PSQZi0
入った彼女の個室は、真っ白で何も荷物もないシンプルな部屋。長年入院してるのが嘘のよう、今日から入院したんじゃないかってくらい、本当に何にもない部屋だった。
入り口に背を向けてベッドに座っている女の子が見える。艶々とした真っ直ぐな黒髪は腰にまで届きそうで、華奢な背中と細すぎる肩幅が、なんだかこの世のものとは思えない儚さと可憐さがあった。
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◆uYNNmHkuwIgM
2016/12/24(土) 15:22:35.67 ID:a32PSQZi0
加蓮「はい、ありがとう。どうしたのそんなに怖い顔して?せっかくの可愛い顔が台無しだよー」
彼女は私をにらみつけたまま、吐き捨てるように言う。
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◆uYNNmHkuwIgM
2016/12/24(土) 15:23:14.47 ID:a32PSQZi0
耳に大きなノイズ音が流れる。目に浮かんでくる景色はやたらと解像度が悪いし、色も白黒だ。
でも、どこのいつの景色かすぐにわかった。何年か前のクリスマスイブだ。
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19
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◆uYNNmHkuwIgM
2016/12/24(土) 15:23:54.01 ID:a32PSQZi0
その感情は怒りだった。
ふざけるな!私はそんなに弱い人間じゃない!心の奥底から声がする。
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20
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◆uYNNmHkuwIgM
2016/12/24(土) 15:25:02.05 ID:a32PSQZi0
ザーッとまたノイズ音がして、感情はそのままに、鮮明な景色が目の前に広がる。
全力で吸って吐いて呼吸を繰り返す華奢な女の子と、床に落ちたプレゼント。
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◆uYNNmHkuwIgM
2016/12/24(土) 15:25:56.18 ID:a32PSQZi0
彼女に聞こえているかどうかわからないけど、私は彼女に問いかける。
加蓮「...あなた、諦めちゃってるの...?」
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