過去ログ - 【デレマスSS】加蓮「意地とプライド」
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31: ◆uYNNmHkuwIgM
2016/12/24(土) 15:39:29.97 ID:a32PSQZi0

加蓮「今日はありがとう!じゃあ、今年もよろしくねー。バイバーイ」

さらっとそう言って袖にはける。これから衣装を着替えての、アンコール待ちだ。

以下略



32: ◆uYNNmHkuwIgM
2016/12/24(土) 15:41:07.23 ID:a32PSQZi0

あれっ?その顔を見た瞬間、ガクッと膝が崩れた。反射で両手を床につく。なんとか両腕で身体を支えるけど、立ち上がるだけの力が入らない。

そんな私を見てみんなが駆け寄る。さっきの笑顔は急に焦った顔に変わり、私の顔を覗き込む。

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33: ◆uYNNmHkuwIgM
2016/12/24(土) 15:42:30.14 ID:a32PSQZi0

キッともう一度プロデューサーさんが振り返って叫ぶ。

デレP「奈緒!凛!いいから!早くステージに上がってくれ!」

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34: ◆uYNNmHkuwIgM
2016/12/24(土) 15:43:32.32 ID:a32PSQZi0

思わず顔が笑顔をつくる。いつも私はこの力に助けられてきた。いつも私はこの温もりに助けられてきた。

誰かが私を信じてくれる力。自分自身で信じられなかった私の心の中のキラキラを、引っ張り出してくれる力。

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35: ◆uYNNmHkuwIgM
2016/12/24(土) 15:44:47.63 ID:a32PSQZi0

加蓮「おまたせー。アンコールありがとね。少し水分取るのに時間かかっちゃったけど、ずっと呼んでくれてて力になったよ!」

わーっと声援があがる。この声も、私に力をくれる大事なものだ。

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36: ◆uYNNmHkuwIgM
2016/12/24(土) 15:45:37.02 ID:a32PSQZi0

ザーッと耳奥でノイズがなる。歌を絞り出す喉とダンスをする身体と、意識がどんどん離れていく。

二階席を見る。見慣れた制服を着た髪を二つに結んだ女の子が、私を見下ろしている。

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37: ◆uYNNmHkuwIgM
2016/12/24(土) 15:46:10.71 ID:a32PSQZi0

ザーッとまたノイズ音がして、目の前にクリアな風景が広がる。BGMは止み、私は最後のポーズを決めていて全身を大歓声が包んでいた。

何度も何度も客席お礼を言って、手を振ってお別れをして、ステージ袖に戻った瞬間。待ち構えていた誰かの胸の中に飛び込むように、私は倒れ込んだ。

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38: ◆uYNNmHkuwIgM
2016/12/24(土) 15:46:45.98 ID:a32PSQZi0

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目を覚ますと目の前には真っ白な天井。まさかと思い左右を見渡すと、カバンやら衣装やら化粧道具が広がっていた。あぁよかった、ここはさっきまでライブをしてた公民館の控え室だ。
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39: ◆uYNNmHkuwIgM
2016/12/24(土) 15:47:41.00 ID:a32PSQZi0

そうやって2人の介護を堪能していると、控え目なノック音がしてちょこっとドアが開く。

ドアの隙間から見えたのは、あの長髪の華奢な女の子の顔だった。

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40: ◆uYNNmHkuwIgM
2016/12/24(土) 15:48:14.73 ID:a32PSQZi0

すっと心のスイッチを切って、その涙を受け止める。

ただ夢を見ることさえも難しい。だから、捨ててしまえば楽なものを捨てようとしていた彼女。

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41: ◆uYNNmHkuwIgM
2016/12/24(土) 15:48:45.00 ID:a32PSQZi0

膝に力を入れてなんとか立ち上がる。ふらつく足で彼女のとこに行き、肩を抱いて長椅子に座らせる。

泣きじゃくる彼女の背中をさすりながら、心の中で語りかける。

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