過去ログ - 花丸「はなまるぴっぴは善い子だけずら」
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23:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/25(日) 22:30:09.71 ID:O8fGFwM8o
「こっちは病人なんだから、優しく看病しなさいよ」

 花丸のベッドに身を横たえた善子が恥じらいながら言う。
これからは看病という語が、二人の間で褥のサインとなりそうな予感がした。

「善子ちゃんこそ、まるを優しく扱ってね?」

 花丸はベッドの袂に座を取って言う。

「どうかな。そうしたいけど、慣れてないし、焦ってムード壊しちゃうかも」

 善子の端正な顔立ちに、悪戯っぽい笑窪が浮かんだ。
いいでしょ?と問うている。

「そこはお互い様ずら。変に手慣れてない方が嬉しいずら」

 未経験の善子は一見頼りなく映るが、身を任せるに足る安堵感があった。
危険な香りはしない。

「ずら丸の方はどうなのよ?
私と会ってないうちに誰かと変な雰囲気になってないでしょうね?」

 善子の問いは鋭意を帯びていたが、花丸は和ませるように笑う。
安心してほしい、と。善子以外に身体を許すような真似はしていない。

「はなまるぴっぴは善い子だけずら」

──この世に要るのは善い子だけずら

 夢の世界で出会った善男に向けても胸中で呟いてから、花丸はベッドボードのLEDランプを灯した。
部屋の照明を落とし、その光源を頼りに善子を弄る。
イルミネーション綺羅びやかな都会の夜景には及ばないが、
今の花丸には何よりも大切なものを映すランプだった。
その蛍雪の如き小さな光源が教えている。
二人のクリスマスイブは、これからがクライマックスだ、と。

<FIN.>



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