過去ログ - 【デレマスSS】南条光「ジャスティスグレイス」
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47: ◆Xh.MVoNL.A
2016/12/28(水) 00:03:02.03 ID:UQfztqbq0
「世の中ってのは、正義と悪じゃ割り切れなかったりするものでな。現場の人間がOKを出しても、上のほうの人間がNOと言えばNOでしかない」

以前の苦い経験が頭をよぎる。あまり思い出したくない類の記憶。俺はかぶりを振る。

「ただ、そこまで最悪ではないはずだ。315プロの方々、スタッフ、それにうちの上層部も含めて、みんなあのドラマを放映させようと頑張ってくれている」
以下略



48: ◆Xh.MVoNL.A
2016/12/28(水) 00:04:24.60 ID:UQfztqbq0
「……一つ言えることは」

光の肩に手を置く。光はすこし驚いたのか、見開いた目でこちらを見つめた。
俺もまた、光の煌めく瞳から目を離さない。
やや間を置いて、一言。
以下略



49: ◆Xh.MVoNL.A
2016/12/28(水) 00:05:01.57 ID:UQfztqbq0
「……でもさ」

「ん?」

「アタシも、ファンや事務所のみんな、スタッフさん、そしてプロデューサーがいてくれるから、みんなが一緒だから、頑張れるんだよ」
以下略



50: ◆Xh.MVoNL.A
2016/12/28(水) 00:05:30.22 ID:UQfztqbq0
「プロデューサー。アタシ、これからもっともっと頑張るよ。応援してくれるファンのために、アタシも精一杯、みんなを応援したいんだ。どこにいても、何をしていても、アタシはみんなの笑顔を守りたい」

「……ああ」

「これからも、アタシと一緒に来てくれるか……?」
以下略



51: ◆Xh.MVoNL.A
2016/12/28(水) 00:06:06.85 ID:UQfztqbq0
「……さて、そろそろ出よう。みんなが待ってるはずだ」

「うん!」

そう言って俺たちが車のほうに戻ろうとしていたとき。
以下略



52: ◆Xh.MVoNL.A
2016/12/28(水) 00:06:41.59 ID:UQfztqbq0
「……雪だ」

暗く淀んだ鈍色の空は、いつの間にかこなあああああああああああああああゆきいいいいいいいいいいいいいいいいいに覆われていた。

「え、雪?」
以下略



53:修正 ◆Xh.MVoNL.A[saga]
2016/12/28(水) 00:07:22.61 ID:UQfztqbq0
「……雪だ」

暗く淀んだ鈍色の空は、いつの間にか粉雪に覆われていた。

「え、雪?」
以下略



54: ◆Xh.MVoNL.A[saga]
2016/12/28(水) 00:08:16.44 ID:UQfztqbq0
「……今年は、ホワイトクリスマスか」

最近の忙しさに天気予報すらろくに見る気も失せていた自分を顧みる。
目の前に山積みだった仕事に忙殺され、こうして間近で光の姿を見るのも、今思えば久しぶりだったかもしれない。

以下略



55: ◆Xh.MVoNL.A[saga]
2016/12/28(水) 00:09:16.81 ID:UQfztqbq0
光は両手をいっぱいに広げ、突然の空からの贈り物にはしゃいでいる。
ちらほらと、しかし止めどなく降り続ける雪が、満面の笑みをたたえた光の頬を赤くする。
……あの笑顔を、もっとたくさんの人に見てもらいたい。
小さな英雄の姿を、無限大の夢を秘めた少女の心を、もっともっと知ってもらいたい。
彼女がみんなの味方でいられるように。正義の炎を絶やさぬように。
以下略



56: ◆Xh.MVoNL.A[saga]
2016/12/28(水) 00:10:23.08 ID:UQfztqbq0
「……光。俺は君のために、何をしてやれるのだろうな……」

南条光、彼女に正義の加護があらんことを。
雪の舞う聖なる夜に、俺はまずひとつの祈りを捧げることにした。


57: ◆Xh.MVoNL.A[saga]
2016/12/28(水) 00:11:47.71 ID:UQfztqbq0
「ジャスティスグレイス」おわり


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