過去ログ - 花陽「死を視ることができる眼」
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56:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/28(水) 22:38:17.79 ID:Hhhi1HzW0
人の波を最短ルートで抜け、全速力で走ります。アドレナリンの影響からか、身体の疲れなんて感じない。

どこまでだって走って行ける。


花陽「この道は、音ノ木坂に続く道じゃないですか──」


考えが思わず口から零れる。

十五分ぐらい追いかけっこを続けていると、音ノ木坂の近くにある橋の付近までやって来ました。

橋のたもとまで走ったところで、小休憩。

あたりは見晴らしがいいのに、あの女の姿は影も形もありません。

どうやら完全に見失ってしまったようです。


花陽「こんなに視界のいい場所で、突然消えたりなんかできるわけないのに」


まるで狐に化かされたような気分になりながら呼吸を整えていると、空き缶を高いところから落としたときに聴こえるような高い音がしました。

もしかしたら、橋の下に隠れてるのかもしれません。

警戒しながら土手を降り、ポケットに忍ばせていたペーパーナイフを取り出します。

橋の下に近づこうとすると、途端に嫌な臭いがしました。

むせ返るような鉄の匂いに、思わず鼻を塞いでしまいます。

街灯がなく視界が悪かったので、スマホの光で代用。

一歩一歩、慎重に歩を進めていると足になにかが引っかかりました。

拾い上げて確認すると、それは自動販売機でも手軽に買うことができる缶コーヒーの空き缶でした。



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